【d!】宝物は飼い主に

2話 ページ2

？？

「いｯ……」

目を覚ますと、
先程より、闇で囲まれた所だった。

見渡す大樹は地上のよりも大きく奇形している

対して、地面に落ち葉は散っておらず寧ろ【黒い何か】が被っていた。これだと土が呼吸出来ないじゃないか。

「……行かなきゃ」

なんだ、死ななかったんだ。残念だな

さらにボロボロになった探掘用の服と、体を無理やり動かして足を前にだす。


何時間歩いたんだろう。
この辺りは、太陽の光が来ないのか明るさが変わることもないし、寒さが上下することもない。

…【彼らから見たら】私は死んだのかも

と思っているとキラリと光る何かがあった。

飢えた獣のようにそこに走ると

【ウデトケイ】があった。

ウデトケイは時間の流れで錆だらけになり土で汚れてる。

針の動きも止まってるし…、これはレガシーなのかな

「…あ、狐だ。」


トケイノ中の装飾に狐がいた。こちらを覗いているみたいでかわいい

「1回だけ、魔法かけてみよう」

空いた片手で指し、魔法の言葉を唱える。

瞬間、淡い緑色に囲まれたウデトケイ。

終わると、光は途切れ静寂な空間に逆回転

「…レガシーじゃないのかな」

反応も何もしない。…どう反応するかも知らないけど

次に進もうと歩いた瞬間

後ろから抱きしめられるような感覚がした。

「へ、」

syp「はぁぁあ…生き返りますわ…」
「…誰、ですか」

syp「？貴方が呼んだんやろ」

「…？」
syp「…何も分かってないんやな、このアホ」

「…」
すごく失礼なこと言われた

syp「レガシーの1人、狐のショッピです」


教科書で蓄えられた知識が疼く。

レガシーの1人、狐のショッピ

彼は【未来、過去を見る魔法】を持っている

レガシーの中でも目撃情報が多い人

初めて、見た


「初めまして、探掘者です。」

「あの、レガシーのショッピさんはこの建物に行ってください」
「あ、この地図あげます」

syp「行かんけど？」

目の前の探掘の女は、なぜ行かないのか。と聞いた

嫌やで？【自分が死ぬ】場所とか

いやこの女何も分かってなさそうやから知らんとやろ

syp「この建物に行くと俺死ぬってのも知らん？」
「…知りませんでした」
syp「ほんまバカやな」
「すみません」

syp「んじゃ、起こしてくれてどうも」
syp「俺は自由に行きますから」

「…」

そういって彼は、コーンと音をたてどこかに行かれた。

…ウデトケイ要らないのかな

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