164話 ページ15
【深夜】
「…よし、いこう」
城内が寝静まったのを確認したあと
食堂の勝手口から外に出る
どこかに潜んでいる虫の求婚の声と
生ぬるい温かさが肌に触れた
お金は持ってきた
道も知ってる
買うだけ
5分も走れば大通りについた
当たり前だが、人は少なく
数人の男女が
寝そべりながら酒を飲んでいるぐらいだった
あかりが着いているスーパーまで歩く
変装はしているが、バレた時は大変
こないだのような、嫌な事件は起こしたくない
案外人は他人を見ていないらしい
誰にも話しかけられることなく
目的の場所までたどり着いた
「…」
ドアの開閉音と共に冷気が入ってくる
そのままお酒コーナーまで小走りし
数本の度数が高いものを選ぶ
あまりお酒は得意ではないが
死ぬためならしかなたい
その他諸々を買ったあとレジに行き
タバコケースの目に入った数字を告げていく
久しぶりにかなりの買い物をしたなと
思いながらお金を渡す
持ってきたエコバックにそれらを詰め
店を後にした
途中見覚えのある顔を見たような気がしたがそれでも無視することにした
どうでもいいんだもん
【城内】
【喫煙所】
「……」
誰も起きてないらしい
あかりの着いていないこの空間は寒いが
ライターに火を灯す
その瞬間ぬるっと
視界に誰かの顔が写った
「ｯ、キャ、！！」
思いっきり腰を抜かし
ライターの火を消す
数秒したあと乾いた笑いとともに照明が着いた
「しょ、っぴさま、…？」
syp「久しぶりにAさんの驚いた顔みました笑」
syp「人間らしいとこもあるんすね」
ツボに入ったらしい。
数分際限なくショッピ様は笑い続けた
syp「いやぁ、おもろかったですよ」
syp「んで、……」
syp「Aさん、ったタバコ吸いますっけ？」
「……気まぐれです」
syp「ふーん、…」
syp「…」
カチッ、と彼のライターが火を放つ
お気に入りのショートピースを口に添え
たちまち、彼の匂いがこの空間に染まり
安心感のような、そんな感情が
溢れててくる
「…」
無言を突き通し、私も火をつける
彼の匂いではない煙がそのまま立ち込める
溢れていた感情は、急速に息を引き取った
syp「……絵になるっすね」
「なにがですか、？」
syp「Aさんが、吸っとるところ」
syp「珍しいですし」
「そうですか、…ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ、…」
思わず咳き込んでしまう
抑えた手の平に少量の血が付着していて
早く死ねる、だなんて
少しだけ口角を歪めた
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とーる(プロフ) - お誕生日おめでとうございます！ (5月25日 5時) (
レス) @page29 id: 8f3ff0fe85 (このIDを非表示/違反報告)
吏由 - わぁ！最終章…嬉しい‼︎そして楽しみです(*´꒳`*)あちき様お身体に気をつけて頑張ってください╰(*´︶`*)╯ (2022年6月8日 22時) (レス) @page50 id: d4efbb01c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 柚衣さん» 柚衣ちゃん！沢山コメントしてくれてありがとうございます…！そうなんだ！高校はまじで気をつけてね…。頑張りマース！ (2022年6月6日 17時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 惡夜さん» まじで早かったです…！ありがとうございます！ (2022年6月6日 17時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ここさん» 最終章ですー…嬉しいような悲しいような笑 (2022年6月6日 17時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2022年5月14日 20時
