壁ドンしないと出られない部屋【em】 ページ16
「ん、……」
目が覚めると、ショッピさんは居なくて
あわあわと混乱しているエーミールさんが
正座で待ち構えていた
「……」ﾓｿｯ
どのくらい寝ていたのだろうか。
起きると頭が痛くなった
エーミールさんは、息を飲んだあと
覚悟を決めたように座り直した
em「A、さん。おはようございます」
「おはよう、ございます」
em「ここの部屋は、…何回か来ているみたいですね」
「はい、…一応」
彼が正座なので私もと、体を動かすと
「大丈夫ですから。楽な姿勢でいてください」と
制止された
em「その、…お題なんですが」
em「ｯ、えっと、…あの、ですね…」
もじもじしながら沈黙してしまうエーミールさん
左手に持っていた紙をチラ見すると
【壁ドン】という文字が見えた
「壁ドンですか」
em「ｯ！…はい」
「相手の指定はありますか？」
em「いえ、ないですね…」
「……」
エーミールさんに壁ドン出来るだろうか…
トントンさんと同じで
女性経験がない彼には刺激が強いかもしれない
そんな冗談を思い浮かべながら立ち上がると
エーミールさんもふらりと立ち上がった
「なら、私がしますので壁に背中をつけてください」
em「え？…」
「？私がした方が効率がいいと思いましたので」
em「その、…私もできますから…」
「……」
必死に壁ドンをしようとしているエーミールさんに
少し笑みがこぼれる
見守っておこうか
「わかりました」
「なら、壁側に行きますので、ご自身のタイミングでお願いします」
em「は、はぁ、い」
【5分後】
「……」
エーミールさんは、あの後ずっと
俯いたまま静止している
やっぱり、私がした方がいいのでは？
そう思った最中
em「やっぱり、男を見せつけへんとな…」ｽｯ
ﾄﾞﾝｯｯｯ
「！…」
思ったよりも力強い壁ドンを受けた
壁が壊れそうなほど荒々しく叩きつけられた手は
痛そうだった
「…」
ｶﾞﾁｬｯ
ドアが開く音がした
「開きましたね。なら、私はこれで」
「……エーミールさん？」
開いたはずなのに一向にエーミールは手を壁から離さない
手の下を潜り抜けようとすると
「まって、」と震えた声が聞こえた
「…どうかなさいましたか？」
em「・・・」
何かブツブツ呟いている気がするが、聞き取れない
「あの、エーミールさん」
em「俺やって、男や。エーミール。男を見せたれ……！」
ｸﾞｲｯ
「わ、」
そう小さく叫んだあと
壁に伸びていた腕は
私の腰に回されていた
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匿名A - 初コメ失礼します！応援してます！投稿も頑張ってください！ (2023年4月20日 9時) (
レス) id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ユウさん» 重いの大好きなんです…！ありがとうございます！ (2022年5月30日 15時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - 重い、、、‼最高ずきる！！！ (2022年5月30日 7時) (レス) @page19 id: 65a9cf3278 (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 若草翠さん» 重いのが好きなんだよおぉ！！いやん！照れるぅ！( ﾉωﾉ) (2022年5月1日 14時) (レス) id: 2333384c06 (このIDを非表示/違反報告)
若草翠 - 重､､､､!!!最高かよ!!この神作者あああ!!! (2022年5月1日 11時) (レス) id: 4cbe8909de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2022年3月31日 12時
