人見知りでも好きだから (ページ1)

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「おはよう、慎ちゃん」

森「おはよ、A」

小学生の頃からほぼ毎日、一緒に登校している幼馴染みの佐藤A。

Aは昔っから人見知りが凄くて、人と仲良くなるまでにかなりの時間が必要なタイプ。

そのため、仲良くなろうと頑張っても、なかなかクラスメイトから進展することができない。だから幼稚園からずっと一緒だった俺が唯一の友達ってこと。

「今日から高校生だね。どうしよう、慎ちゃんとクラス離れたら…」

森「ね、中学と違ってクラス多いし、離れる確率の方が高いよね」

そう、俺たちは今日から高校生。クラスが離れたらAを見守ることもできない。

「私、そろそろ慎ちゃん離れしないと…頼ってばっかりだもん…。」

森「んー………そうだねぇ」

別に離れなくてもいいんだけど。

「…慎ちゃん離れしないとさ、慎ちゃんもお友達といたいだろうし、ほら…あの彼女とか、だって……作りたいだろうし……」

森「えっ」

彼女？？？？

森「そんなこと気にしてたの？」

「え、まぁ……だって、高校生だから恋人は欲しいんじゃないの？」

森「いや、考えたことなかったなぁ…」

だってAいるし。

「そっか………まあとにかく、私、頑張るから！お友達、慎ちゃんに紹介してやる！！」

森「うん、でも焦んなくていいからね。」

「ありがとう。」

どうか女の子の友達であってくれと俺はひっそりと心の中で願っていた。