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｢山田さん。しっかり陣痛来てます。10分間隔だけど痛みは微弱みたいね。普通なら自宅に帰って貰うんだけどこの雪だし、行ったり来たり時間かかりそうだから今部屋用意します。LDRで良かったかしら？｣
｢はい。あのぉーお願いなんですけど岡本が来たら同じ部屋にさせて貰えませんか？｣
｢分かりました。ベッドもう1つ入れておきます。｣
｢ありがとうございます。｣
そうして山田はLDRへ向かい病院着に着替え10分置きに来る陣痛が強くなるのを待った。
山田が病院に到着して45分。
看護師が慌てて病室へやって来た。
｢あの。今ロビーの事務の方からで岡本さん赤ちゃん生まれちゃったため今自衛隊のヘリでこちらへ向かってるそうなんですが誰か付き添いお願い出来ませんか？｣
そう言われ3人口を揃え
｢生まれたんだ。｣
と言った。
｢でも、裕翔か薮くんが付き添ってんじゃないの？｣
高木は疑問に思いながらも自分が行くと看護師と一緒に屋上のヘリポートへ向かった。
ヘリが到着し中からは岡本と赤ちゃんが先に出て来た。
赤ちゃんには酸素マスクが付けられていた。
岡本は泣いていた。
誰よりも後から出て来た中島に高木は
｢何があったの？｣
と聞いた。
｢赤ちゃんチアノーゼになって。身体が少し紫っぽくて酸欠っぽくて。あまり泣かなかったし。｣
見た目冷静そうに見えて実は取り乱している中島の肩を抱き新生児治療室に行った。
岡本は直ぐに病棟の個室へ運ばれた。
｢赤ちゃん生まれた時泣かなかった。その前に肩が引っかかって暫くしてから赤ちゃんの色が変わった。生まれて泣くまでは紫っぽくて。少し泣いた後は紫色が薄くなったけど酸欠してるのが分かった。オレが取り上げるなんて思って頑張ったから。｣
中島は自分を責めた。
ガラス窓から見える治療してる様子に中島も高木も助からないのではと思ってしまう程赤ちゃんには愛翔以上に管が繋がれはじめ医者の人数も3人体制だった。
｢中島さん。｣
新生児治療室から看護師が出て来た。
｢こんな時にすみませんが本日分の愛翔くんの母乳を頂きたいのですが。｣
中島は哺乳瓶が入ったバックを車に置いて来てしまい哺乳瓶を借りそこに50ccの母乳を採ると看護師は手馴れた手つきで針なしの注射器に母乳を移し愛翔の口から母乳を吸わせた。
｢あーやって飲むんだ｡｣
｢吸う力がまだ弱いから注射器の押す力で補助加えてるの。｣
今の中島にとって愛すべき我が子より岡本の赤ちゃんが気が気で仕方なかった。
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きき - 完結おめでとうございます(*^▽^*)今まで楽しんで読ませていただきました！新作も是非読まさせていただきますので頑張ってください(*^▽^*) (2017年12月13日 9時) (
レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉 | 作成日時：2017年11月10日 18時
