私の偽彼氏になってください【東海オンエア】 (ページ6)

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『えー！？別れた！？』

「別れて正解だよ、あんなクズ男」

『まぁ、そっか』

遅めの夜ご飯を食べながら高校の同級生とスピーカーで電話をしていた。

『あ、そういや新居どうー？』

「いい感じ。お隣さんも優しい方だったから」

『男？』

「うん、同い年くらいの」

『おっ、ワンチャンあるねぇ』

「ないない！！たまに相談っていうか話聞いてもらうくらいで」

『LINEは？』

「もってる」

『へぇ、いいじゃん』

「何それ、なんもないから」

『まっせいぜい頑張りなよ。仕事も』

「うん、ありがと」

そう言って電話を切った。

昨日としみつさんが言ってたYouTuberという仕事。

忙しくてYouTube自体見ないけれど、どんな人か詳しくわかるならと思って『としみつ』と検索した。

「……東海オンエア」

気になってひとつ見てみると、いつも見ているとしみつさんが画面越しにいた。

楽しそうに笑ってるとしみつさんはオーラが全然違って、この人が私の隣人さんだなんてと少し感激した。

気づいたら私も爆笑していた。

こうやって人に笑顔を届ける仕事をしていると楽しいんだろうな。

忘れないうちに動画、見ましたと連絡しようとしてLINEを開いた。

昨日交換したばかりだからまだ会話は全然ないけれど、勇気を振り絞って電話をかけてみた。

と『、はーい』

「あ、Aです。今忙しいですか？」

と『えっAさん！？』

「そうです」

と『すいません、何もみずに応答押してました』

「今動画見てみたんでそれだけ言おうと思って」

と『あ、ありがとうございます』

「また色々教えてください。動画のこと」

と『あー、もちろん。いつでも来てください』

結構賑やかな声が聞こえたからどっかご飯でも食べに行ってるんだろうか。

それじゃと言って電話を切った。

、、、、、、

と「びっくりしたぁ」

虫「誰？Aさんって言ってたけど、女だよね？」

と「いや、それは」

て「えぇっ！！！としみつが女と電話だと！？」

と「ただのお隣さんだってば」

ゆ「隣の部屋の人なんて普通LINEも交換しなくね？」

と「あー！！もう、うるっせぇなぁ！」

り「照れないでとしちゃんwww」

て「早く帰ってあげなよぉ」

隣にいたてつやの肩を叩いて、また食事を進めた。

わざわざ動画見ましたと報告してくれるなんてなかなか可愛いなと思いながら。