私の偽彼氏になってください【東海オンエア】

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「会社の同期に告白されたんですよ」

と「えっ、答えは？」

「もちろんダメ！！！全然喋ったことないですし、また同じことの繰り返しになるのが怖くて」






たまたま駐車場でとしみつさんと出会った。



最近どうすか、というとしみつさんの質問に対してつまんないです、と答えた私。



相変わらず無邪気に笑うと、そっかぁ〜と天を仰いだ。







「としみつさんは？」

と「俺は仕事が忙しいから女の人に構ってる時間はないって言うか、」

「お仕事、何されてるんですか？」

と「あー、えっと…」

「あ、ごめんなさい。言いづらかったら大丈夫です」

と「動画クリエイターです。いわゆる、YouTuber」

「YouTuberって、最近流行りの？」

と「そうっす。結構有名な方で、有難いことにそこら辺歩いたら声かけられるくらいにはなりました」

「えっ！凄いですね、知らなかった」

と「Aさん、YouTubeとか見なさそうだし」

「確かに、全く見ないです」






としみつさんと出会ってからまだ間もないのに楽に喋れる自分に驚いていた。



こんな人が彼氏だったらいいのに、と好意すら抱いていない相手のことを考えた。







と「あー、LINEとか交換してなかったですよね」

「そうですね、まぁ隣だしすぐ会えるんですけど」

と「しておきましょうよ、交換くらい」








そう言ってとしみつさんはスマホの画面にQRコードを映す。



それを読み取るとすぐに、『としみつ』と書かれたアカウントが出てきた。






「なんかあったら、LINEします」

と「そうしてください、いつでも部屋空いてるんで」





ニコッと笑うと、それじゃと言ってお互い部屋に戻った。

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