Day 4 ページ4
春樹くんにも手伝ってもらい、私はとしみつに触れることは無かった。
スタジオに連れていき、順番に個人撮影をしていく彼らをぼーっと見つめながら早くこの時間が終わればいいのにとも思った。
春「Aさん?呼ばれてますよ」
「…えっ、あぁ」
ちょうど撮影を行っていたてつやのもとへ向かうと、腰に常備してあるクシを取り出して髪をセットする。
て「ありがと」
「…うん」
てつやは昔と変わらないなと思いながら少し微笑んでまたスタジオのすみに戻った。
スタッフ「としみつさん入りまーす」
つい入口付近を見るとカメラマンさんやその他のスタッフにペコペコ頭を下げるとしみつが目に入った。
私も軽く頭を下げる。
真「結構時間かかりそうですねぇ」
「あ、真悠ちゃん」
真「今日って、お昼食べれるんですかね!?」
「これ終わったら1時間くらい時間空くと思うよ、そうしないと倒れちゃうでしょ?」
真「ほんとですよ〜、」
コソコソ喋っていると、カメラマンの横についていた女性スタッフさんが直しお願いしますと声をかけてきた。
「あー、……真悠ちゃんお願いできる?」
真「え、いいですけど」
「ごめんね、お願い」
用があってと嘘をつくと、その場から離れてトイレの方へ向かった。
あのまま私がてつやの時みたいに簡単にとしみつに触れるわけながない、ただでさえ気まずい関係で話したりするのも出来ないのに。
春「先輩、大丈夫ですか?」
「あ、うん。大丈夫。ごめんね、真悠ちゃんは?」
春「まだスタジオに残ってると思いますよ」
「そっか」
春「今のモデルさんで一旦休憩らしいです」
「分かった。春樹くん、先にお昼食べてていいよ。私は真悠ちゃん待つから」
春「申し訳ないです。僕も真悠のとこ行ってきますね」
「ありがとう」
春樹くんを見送って、ふぅとため息をつく。
109のポスターになるのは簡単なことではない。
私は今まで何人か109のポスターになる人をスタイリングしてきたけれど、ほとんどがテレビにも出てきている有名人だったからYouTuberがなるなんてという気持ちが大きい。
としみつは、てつやたちは今どんなふうに生きているんだろう。
きっとファンも多くて私とは遠すぎる距離なんだろうな。
そう思って廊下にある自販機で飲み物を買ってソファに腰掛ける。
と「……よっ」
「!?…」
同時に彼もそのソファに座っていた。
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りんごじゅーす。(プロフ) - amichinさん» 失礼しました(汗)教えていただき、ありがとうございます! (2019年6月29日 23時) (レス) id: 978193e2f8 (このIDを非表示/違反報告)
amichin(プロフ) - 半ば強引ははんばではなく、なかばと読みますよ! (2019年6月28日 3時) (レス) id: f6d131a32e (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - とても面白い作品ですね!(*^^*)更新楽しみにしてます! (2019年6月14日 22時) (レス) id: 41e7cff00a (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - はじめまして!楽しく読ませていただいています(^_^)!細かいかもしれないですが、19歳で大学院に通っているというのは年齢的に合わないかなと思います、そこが気になってしまいましたがお話はすごく面白くてこれからの展開が楽しみです!…細かくてすみません (2019年5月23日 12時) (レス) id: b56ed7d6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごじゅーす。 | 作成日時:2019年5月18日 20時