Day 21 ページ21
「私は絶対これじゃなきゃダメなの。めちゃくちゃ肌もちもちになる」
そう言ってAは熱弁していたパックを顔につけて鏡越しにこっちを見た。
目が合うと思わずそのシュールな顔に吹き出してしまった。
「もう!としみつがやるって言ったんだからね!!ちゃんとサラサラにしてよ」
やるとは言ってないが俺は今Aの髪を乾かしている。
と「もともとサラサラやん。ストレートだし、羨ましいわ」
「私はとしみつのくせっ毛、好きだけどね」
そう言って背伸びして俺の頭を撫でるとパックを外した。
「…映画、観るんでしょ?」
手を引いて上目遣いはアウトだわ
、 、 、 、 、 、 、
部屋を暗くするのはダメだと思う。
隣の人、寝てるし
まだ映画は終盤にかかったくらいでここからが面白いのにAは既に夢の中。
部屋の電気を明るくして映画を止めると、Aをベッドに連れて行こうとした。
抱きかかえるとふわっと同じシャンプーの匂いがしてあまりの軽さに少し驚いた。
ベッドに優しく下ろすと、Aは少し目を開けた。
「…映画は、?」
と「寝とったがや、もう眠いんでしょ?」
ううんと、首を横に振るA。
これは寝ぼけているのかまだ寝たくないのか。
「としみつは?寝ないの?」
と「俺も寝るけど」
「一緒に?一緒に寝る?」
と「えー、っと」
これはシングルベッド、2人で寝るということでいいんだろうか。
と「いや、でも狭いし」
よからぬ妄想を広げていた頭を我に返し、俺はソファで寝ると告げた。
「だめ。腰痛くなっちゃう」
いや、やめろ。
俺はここで一緒に寝てもソファで寝ても腰が痛くなるんではないか?
と「あのさぁ、」
「いい?」
でた、上目遣い。と心でつぶやくとAは少しずれて半分スペースを作った。
「…ここ」
ちょこんと座り直したAの目を見つめたまま軽く唇に触れると、その勢いで一緒に倒れた。
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りんごじゅーす。(プロフ) - amichinさん» 失礼しました(汗)教えていただき、ありがとうございます! (2019年6月29日 23時) (レス) id: 978193e2f8 (このIDを非表示/違反報告)
amichin(プロフ) - 半ば強引ははんばではなく、なかばと読みますよ! (2019年6月28日 3時) (レス) id: f6d131a32e (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - とても面白い作品ですね!(*^^*)更新楽しみにしてます! (2019年6月14日 22時) (レス) id: 41e7cff00a (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - はじめまして!楽しく読ませていただいています(^_^)!細かいかもしれないですが、19歳で大学院に通っているというのは年齢的に合わないかなと思います、そこが気になってしまいましたがお話はすごく面白くてこれからの展開が楽しみです!…細かくてすみません (2019年5月23日 12時) (レス) id: b56ed7d6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごじゅーす。 | 作成日時:2019年5月18日 20時