転入生とフラワーフェス ページ41
.
それから少し時は過ぎて、『フラワーフェス』当日。
天祥院がまだ不調な事もあり、フラワーフェスの目玉とも言えるパレードは『紅月』、ステージでのライブは天祥院抜きの『fine』。
この盛況ぶりを見るに、蓮巳のその判断は正しかったんだなぁ、としみじみ思う。
後輩2人の内、さくやちゃんは、例の『一緒に受験した』という友達と一緒に、会場内を歩き回っている。
会場の設備の確認と、実際の会場での流れを確かめたい、だなんて殊勝な事を言ってたが、アレは多分出店が目的だろう。屋台を見る目が輝いてたもん。可愛いから許すけど。
あんずちゃんはあんずちゃんで、会場の手伝いが思ってたよりも楽しかったらしく、舞台の裏側で忙しそうに走り回っている。
さっきも様子を見に行ったら、何故か1人で物販の準備をさせられていた。
あれ、校内アルバイトで来てた奴らは？ と首を捻ったが、なんと連中、あんずちゃんに全部押し付けて遊びに出ていってしまったらしい。クソ共が……。
取りあえず、そいつら全員の番号を調べて、ショートメッセージを送っておいた。
『何も知らん転校生に仕事押し付けて遊んでんじゃねえぞクソ共が。見逃されたいなら戻れ。5分以内。by転入生』
3分もしない内に、全員慌てて戻ってきた。チョロ過ぎだろ。
ま、生徒会にはとっくに報告してるんだけどね？
『見逃されたいなら戻れ』とは書いたけど、別に『見逃してやる』とは書いてないもん。嘘はついてないよ？
「……相変わらず悪辣な手を使うよね、君は」
「あら、そもそもアイツらが仕事バックれなければ済んだ話でしょ？ 私は困ってる後輩を助けただけよ？」
「物は言いようだね……」
溜め息を吐いた幼馴染みを横目に、私は屋台で買った串焼きを齧った。
んまい。食べ歩きなんて久し振りだなぁ。
去年、近くの夏祭りで起きた『人形焼パンデミック事件』から、ついつい屋台とか買い食いとか避けちゃってたんだよね。
いや〜、酷い事件だったよなぁアレ……。
あ、そういや�爐△了勠瓩盞�咲だったっけ。るりちゃんが話してた『問題児』達と言い、ホントどうなってんのあの学校？
まぁ夢ノ咲……と言うか私の元クラスメート達も大概か……。
いや、あのキ○ガイ共を基準にしちゃいけない。また後輩に引かれてしまう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
姫結(プロフ) - あーりすさん» 有り難う御座います。仕事が多忙なのもあり、月1回更新出来ればいいかな……ぐらいの気持ちでダラダラ書いてますので、それでも大丈夫でしたら、これからも気長にお付き合い下さい。よろしくお願いします。 (2018年5月16日 18時) (
レス) id: 11e7a2152f (このIDを非表示/違反報告)
あーりす(プロフ) - え、なんで今まで赤星になってなかったのってくらい面白いです！！この小説見つけられてよかった！！更新FIGHTです、頑張ってください！ (2018年5月16日 18時) (レス) id: ab6d254405 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：姫結 | 作成日時：2018年1月17日 17時
