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#95 ページ49

校舎裏に行くと、やっぱり優良がそこに立っていた。


「来たね。ブサイクな転校生さん」

「そんな事自分でも」


紗綾が言葉を続けようとした時だった。

お腹のあたりに鈍い痛みを感じた。


「うっ!!」


紗綾はそのままお腹を押さえながら、その場にうずくまる。


「私に口答えするの? あんたみたいなブスが? このクラスで一番モテている私に?」


E組でならやっていけそうな気がしていた。

E組だからやっていけそうな気がしていた。

でも____結局はこうなる。

自分を気に入らない者が居る。

紗綾の目に涙が溜まっていった。

泣くな、泣くなと心の中で自分に言い続ける。

でも、涙は止まるどころかますます溢れてきた。


「ふぅん、泣くんだ。自分が人の彼氏取っておいて。泣きたいのはこっちだっつぅの!!」


そう言って優良は、紗綾の手を踏む。

紗綾は、痛みのあまり思わず顔をしかめる。


「お前が大体図に乗るからよ!! 誰もあんたなんか必要としてない!! 誰もあんたなんか可愛いとか思ってない!! あんたがバカみたいに被害妄想するからみんな気ぃ遣ってるだけ!! いい加減気づけ!!」

「はっ!」


優良の言葉一つ一つが紗綾の心を抉っていく。

自分は、必要ない人間。

自分は、可愛くない。

みんな本当は、自分なんか嫌いで気を遣ってるだけ。

優良の言葉が、何度も何度も頭の中で再生される。

呼吸が苦しくなる。

自分が呼吸をしている度に、周りを不愉快にしてるんじゃないか。

そんな気さえしてきた。


「わかったら二度と学校に来るな。また、不登校に戻れ」


優良の止めの言葉を聞いて、紗綾は意識を失った。

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はちみつレモン - りつ@鉛筆さん» すいません、訂正中ですので (2020年10月2日 22時) (レス) id: e8f4a08c0e (このIDを非表示/違反報告)
りつ@鉛筆(プロフ) - あの、(夢主の兄)と表示されてまして、兄の名前が決められないんですが、、、(何か文句みたいで御免なさい) (2020年4月2日 21時) (レス) id: 026de477cb (このIDを非表示/違反報告)
MIHANE(プロフ) - 一言で言うと最高です!登場人物の心情や仕草が細かく、映像を見るように読ませていただきました。更新楽しみにしています。 (2019年5月5日 20時) (レス) id: 7fa4dba706 (このIDを非表示/違反報告)
MIHANE(プロフ) - 参加ありがとうございます。楽しく見させていただきました。 (2019年5月5日 20時) (レス) id: 7fa4dba706 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はちみつレモン | 作成日時:2019年3月11日 1時

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