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323話 ページ33





「昨日の事なんですけど……」



と話し始めた下野さんの話をざっくり纏めれば

昨日あの後見事に寝落ちした司ちゃん(まぁ、俺もなんだけど)を起こそうとした時
一足早く目を覚ました彼女に伸ばした手を裏拳で弾き返されたそう


思わず手を弾き返された下野君だけでなく一緒に居たマモ、鈴さんが唖然としながらも彼女の名前を呼ぶと
文字通りはっ、と我に返ったようにいつもの感じで下野さんに謝り倒して
抱き付いてた俺を引き剥がし大慌てで冷却剤を持ってきてくれたそうなのだが


 その名前を呼ぶまでの寝惚け?ていた時の司ちゃんの表情が偉く
何かに怯えていたように思えてしょうがないらしい




「柏村ちゃんらしくないって言い方も可笑しいですけど…何か気になっちゃって」


「柏村ちゃん本人は何もないって言ってたからとりあえず深くは聞かなかったけど
傍で見てた俺や鈴村さんからもちょっとそんな風に思えなくて」


「なるほどねぇ…」



確かに言われてみればしもんぬの右手の甲は良く見ればうっすらと赤くなってる。
反射的に、とは言え寝起きの裏拳で赤くなるって…まぁ、普通じゃあ無い。と思う。


起こす為に近付いて来た下野さんの気配に気付いて咄嗟に放ったってことは
司ちゃんにそのつもりは無くても無意識に何かに警戒してたと考えるしか無いよな…



「…わかった、とりあえず司ちゃんは俺が起こすから二人は先に戻ってて
もしかしたら遅れるかもしんないからスタッフさん達にそれだけ伝えといて貰える?」



わかりました、と頷いて戻ってく二人の背中を見送りながら扉を開けながらコンコンコンと三回ノックする。



「司ちゃー……ぐっすりか」



呼び掛けても反応を示さない彼女の姿を見据えながら「失礼しまーす」と部屋に入る。

下野さんの話から近付いたら目を覚ますかと思ったが、そんな様子も無くソファーで眠る司ちゃんの元へと辿り着く。

規則正しい寝息を立てる司ちゃんの眼前に置かれた華奢な手を
 少し、ほんの少しだけ警戒しながらゆっくりと腰を下ろした

324話→←322話【谷山side】



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設定タグ:声優 , 谷山紀章 , GRANRODEO   
作品ジャンル:その他
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最小幹部 - 奈津紀さん» うわあああっ!ありがとうごさいます!!とても励みになります!!! (2020年3月28日 22時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
奈津紀(プロフ) - こんばんは!めっちゃ続きが楽しみです!頑張って下さい! (2020年3月28日 20時) (レス) id: 05fc9e1e4f (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - 黒アゲハさん» ありがとう!ございます!!更新頑張りますっ!o(`^´*)(単純) (2020年3月16日 9時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
黒アゲハ - 最高!!です!!(語彙力低下) (2020年3月16日 8時) (レス) id: e50eb8517a (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - mameiyiteng3さん» コメントありがとうございます♪!紀章さんと司ちゃんの絡みは結構悪戦苦闘しながら書いてるのでそう言って頂けると、とても励みになります! (2020年2月9日 6時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:最小幹部 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年2月5日 21時

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