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267話 ページ26

後ろを振り返らずに襖を締める彼女の動作に目が奪われる。

何でここに?

とか

そもそも何でここが分かったの?


などなど色々な疑問が頭の中で沸いては消えを繰り返して言葉にならない
とりあえず今はいきなり現れた彼女に驚きを隠せない


そんな俺の心情と視線に気付く様子もない司ちゃん(ちょっと寂しい俺)は
靴を脱ぐと目をこすりながらゆっくりと足を進めて




「……ん?」


「……え?」


「……は?」


「え?」


『……』




段差で躓いて、つんのめり受け身も取らずにそのままビターンと派手な音をさせ転んだ
これには流石に全員が声を漏らすが司ちゃんは特に声を出す訳でもなく転んだまま
やった事は4つ



先ずは本人も驚いたように目を見開いて

そこからパチパチと瞬きを繰り返して

さらに不思議そうに視線を漂わせて

そして何か諦めたようにそっと瞼を閉じた




「いや寝るな寝るな!いや、寝てんのかこれ!?」


「柏村ちゃん怪我してない大丈夫!?」


「……ぇ、あ、あーー、そういう、そうい……いや、どういう…?」


「ヤバイぞ、谷山さんが困惑して言葉になってない!」



あまりの唐突なのと心配してるのとお酒が入ってるのもあってか
良い年こいた大人3人が騒いでる中でも司ちゃんは変わらず目を瞑ってる状態


少しの間見守ってても全く動く気配も反応する素振りも見せない司ちゃんに
タツが「柏村?柏村〜?」と声を掛けて肩を軽く揺する





「………………………………………寝てる」


「「ウソ!?」」



…の○太かよ


いや、冷静に感想述べてる場合か

思わず思い浮かんだ感想に改めて突っ込んで払拭しようと頭を振る


かと言ってどうするべきか
とりあえずどうにか冷える入り口じゃなくてここまで連れてくるべきだが

引き摺る訳には行かないし運ぶにしても俺の右レス腱からして心もとない
かと言ってタツ達に手伝って貰うのも俺がヤダ

…酒も入ってるし


密かに独占欲を出してる場合ではないが……一先ず声掛けてから考えよう
反応が無かったらしょうがないがしょーたんに手伝って貰おう


司ちゃんの近くに移動して腰を落とす
さっきのタツのように肩を軽く揺さぶる




「司ちゃん」


『…………………んぅ…?』




眠そうな微睡むような微かな声とピクリと少し動く指



「寝るならあっち、ここだと風邪引くよ」



















『ぅ…ん』

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設定タグ:声優 , 谷山紀章 , GRANRODEO   
作品ジャンル:その他
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最小幹部 - shinox2さん» やったー!((谷山さんはそう言うカッコいい言葉をサラッと言うイメージがあったのでぶちこんでみました! (2020年1月27日 3時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 「つーかそれは俺が決めるから取り敢えず話せ」刺さる。言われたい(///∇///) (2020年1月26日 23時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - shinox2さん» わかります(笑)私も朴さんが結婚と言うのには「朴さん結婚するだ〜おめでとうございます!」みたいな感じだったんですけど、たっつんさんの時は「え、嘘マジで?ホントに!?(スクショパシャァァ)」って何か焦りました(笑) (2020年1月22日 21時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 朴さんの結婚は『あら〜姉さんおめでとう(^-^)』ぐらいだったのが、達の結婚は「!Σ( ̄□ ̄;)うぇっ!?は?まじで!?」でした。だいぶ絶叫して荒ぶりました(笑) (2020年1月22日 21時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - ころころさん» わかりみが深い……(精一杯の感想) (2020年1月19日 22時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:最小幹部 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年12月22日 11時

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