新人声優と最推しさんの恋愛事情 3

269話 ページ28

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規則正しい寝息と共にゆっくりと細い体が上下に動く

その小さな動作に髪がさらりと落ちて彼女の顔を隠す


落ちたその黒い一房の髪をすくって耳に掛けて彼女の髪を手に取ってみると

絡まっているように思われた髪はそう見えるだけで実際に指を通してみると
案外力も入らずに流れるように通す事が出来た


それが面白くてもう一度指を通してみたり
くるくると指に巻き付けてみたり普通に触ってみたりと少し遊んでみる




『ん……』


「ヤベ……」



小さく漏らした声とゆっくりと開く瞼

少し弄りすぎたようだ

くるくると回していた指を止め、少し名残惜しいが彼女の髪から指を離す



「ごめん、起こしちゃったね
大丈夫だからまだ寝てな」



寝起きに照明が眩しかったようで少し険しい顔をして目を細める彼女の
微かな返事を聞きながら頭を優しく撫でると

安心したように
へにゃりと表情を緩ませ、またゆっくりと瞼が落ちていく



「………っ」



かわいい何この生物…すっげぇかわいい
俺の彼女超可愛い


つり上がる口角と緩む頬を抑えようと片手で顔を覆い
少し落ち着いた辺りでふぅっと一息つく









「……なに、なんなのお前らさっきから
ずーっと、ニヤニヤしてるけど」


「それ谷山さんが言います？」


「ほっとけ！彼女が可愛いんだよ文句あっか」


「酒(と惚気)が廻ってるな、あれ」


「しょーたんその動画後で送って」


「勿論です！」







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ふとした時とかお互いがお互いに好きを炸裂させて欲しい(させろ)

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