209話 ページ16
‐
『キッチンお借りしました〜』
「あー良いよ良いよ」
ありがとう、と言う言葉に『いえいえ』と返し、淹れたばかりの珈琲が入ったマグカップを机に置く。
どうやら言いたい事が言えてなかったらしく「俺全く使わないし」…と谷山さんが口にする
えぇ、知っていますとも!
某下野さんがおもてなしする番組?でハンバーグのたねを排水口に決め込んでましたものねアナタ
『……と言うかコンビニ弁当食べ過ぎたらまた痛風になりますよ』
「わかっちゃいるんだけどね〜」
……なんて口に出来る筈もなく
まぁ、正直駄目元で珈琲淹れましょうか?と聞いてみたのが
こんなあっさりとOK貰えるとは思わなんだ
「こればっかりは習慣がな〜」
と痛いとこ突かれたとでも言いたげな声で呟く谷山さんを視界には入れつつ
淹れたばかりでまだ湯気の上がる珈琲にふぅーーと息を吹き掛ける。
少し上がる湯気の量が少なくなったのを良いことにマグカップに口を付けて少しだけ流し込む。
口の中から喉、そして胸へ熱い珈琲が下りていくのを感じながら
一先ずマグカップを机の上に置く
『……あ”っつ』
「だろうな!」
いや、いけるかなって
ちょっと体が冷えてたから大丈夫かなって思ったんだけど駄目でした
舌がヒリヒリする
「人が痛がってる姿って良いよね」
『うわ
「ドe……うん、あながち否定できない」
でっしょうね!!
心の中で大声で同意しつつ
また懲りずに挑戦しようとマグカップに手を伸ばす
片手で持つの怖いけど両手で持つと熱いので
持つと言うよりか添えるような形でマグカップを支える。
そのまま、さっきよりも長めに息を吹き掛けておく。
流石の私でもそこは懲りた
『…………どうかしました?』
私が珈琲に息吹き掛けているのを何も言わずに笑みを浮かべながら見てくる谷山さんにちょっと勇気を振り絞って言葉を投げ掛ける。
「いやね、俺も結婚とかしたらこんな感じなのかなって」
『ぶっ…!』
207人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「声優」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
最小幹部 - romishinlikeさん» コメントありがとうございます!自己満な小説ですがそう言って頂けるとはすごく嬉しいです! (2019年11月23日 8時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
romishinlike(プロフ) - 初めまして、こんばんは。更新お疲れ様です。いつも楽しく読ませて頂いてます。恋人になった2人の話がとても楽しみです。 (2019年11月22日 22時) (レス) id: a4ecf0990e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ