十三話 ページ15
「お前らほんとに綺麗な顔してるよなぁ…」
まだ残暑残る9月の教室で、私とカルマくんを見比べた杉野さんが唐突に言った。
「わかる。二人がキスしてるとことか絵みたいだもん」
「え、なんで見たことあるんですか茅野さん」
「ふふん、なんででしょう〜」
覗かれてたのかな…。
「覗きは良くないです」
「いやぁ、たまたま見かけちゃってさ、ついつい見惚れちゃったのよ。だって本当に綺麗なんだもん」
「あぁ、でも…それはわかるかもしれません。私もよくカルマくんに見惚れちゃうから」
そう言って隣でいちご煮オレのストローを咥えているカルマくんを見ると、横顔が本当に綺麗で、つい魅入ってしまう。
視線に気づいたカルマくんがこっちを向いて、正面から見てもやっぱり綺麗だなぁなんて思っていたら、カルマくんがじっとこちらを見つめているのを意識してしまって、恥ずかしくなって顔をそらした。
「あ、逃げた」
「だって、そんなに見つめられたら…！」
「特大ブーメランねそれ」
「う、……」
「仲良しだよね、2人」
宥めるように言った渚くん。
「うんうん、ほんと羨ましいよなぁ……良いルックスと恋人と学力なんて学生が欲しいものトップ3じゃん」
「まぁ代わりに色んなものを持ってないですからね。家族とか古くからの友達とか。一番欲しいのはコミュ力ですけど…3人はその点すごいですよね、人とすぐ仲良くなれる」
「あー、確かに。友達作るのは得意かも俺」
「かもじゃなくて得意なんですよ。塞ぎがちな私と仲良くなれてる時点ですごいんです。私は自分から行くのは苦手だから」
杉野さんも茅野さんも渚くんも。
人の心を掴むのが上手で、本当にすごいと思う。
人って自分に無いものが欲しくなるんだなぁ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 475人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さか - 絵もほんと上手で神だし、お話も凄く素敵です。更新待ってます！ (2021年4月25日 7時) (
レス) id: 084fbf2f8d (このIDを非表示/違反報告)
勾玉*(プロフ) - 夢主ちゃん私の好みドストライクなんですが……。続き、楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2020年6月8日 1時) (レス) id: 44b17a4264 (このIDを非表示/違反報告)
キヤナ - このシリーズ大好きです。面更新がんばってください｡楽しみにしています！ (2019年10月20日 21時) (レス) id: 256d9e1299 (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - 今日初めてこの小説に出会ったのですが、一目惚れして一気読みしてしまいました！夢主ちゃんが可愛すぎるし、カルマくんもかっこよすぎる、、、作者様のペースで更新頑張ってください(o^^o)これからも楽しみにしてます。 (2019年6月30日 0時) (レス) id: 44840d8a16 (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - 続編おめでとうございますこれからも頑張ってください (2019年5月29日 17時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あうおん | 作成日時：2019年5月26日 22時
