告白8 ページ10
「ちょー笑えるけど、文化部中心に周ってくか?」
「笑うなよ。まあ、それでいい。」
部活の部員募集の紙が貼られた掲示板を見ながら、俺たちは話す。
「吹奏楽とかはどうだ?」
「笑いながら言うな!俺女子集団の中に入る勇気ねえよ!?」
でかでかと『吹奏楽部入りませんか?初心者大歓迎!』と書かれたポスター。上手い絵も添えられていた。
「男もいるだろ。………じゃあ、帰宅部が集まってる部活でよくね?研究部、だっけ?」
「ああ…ってなんかテキトーだな。」
研究部がついている部活を見つけたけど、なんというか、書けと言われたから書いた、という雰囲気が直に感じられた。
「だいたいの場所わかったし回るか。」
「おう。」
そして、ハルに先導されていろいろな部活の活動場所を渡り歩いた。でも、研究部はどこももぬけの殻。まさに帰宅部専用の部活なのだと実感するほど。やっぱり正直に文化部に入るべきなのか…?
「やばいな、この学校。あとどこ行ってないっけ。」
俺は、ハルにきいた。部活が多すぎてどこに行ったとか行ってないとか、俺はさっぱりだった。
「掲示板にあったのなら、あとはひとつくらいじゃね?」
「次まともだといいなぁ…」
またハルに先導され着いたのは、
「資料室…?」
「こんなところも部室になるんだな。」
そうハルは感心したように言った。
ハルはドアを数回ノックして失礼しますと入っていった。
中にどうせ誰もいないだろ、とかハルと俺は思っていた。
その予想を裏切るように、中に一人、いた。
黒髪で前髪が長くて、眼鏡掛けてて地味そうな人。俺達に気づいていないように、本を読んでいた。
「人いるんだけど。」
ハルのぼそりと呟いた言葉は凄い驚いている声色をしていた。
「…!誰。」
中にいた人は顔を上げた。その時気づいた。この人、俺が迷ってた時助けてくれた人だ。高梨先輩だ。
「は、ハル。この部活入る。」
「は?マジで?」
「あの、何の用事でしょうか。」
高梨先輩は俺達の会話内容に戸惑っていた。
「あの!この部活に入部していいですか!?」
「勝手にしてください。」
そうして、この文学研究部に入ることになった。今でも、ハルには俺に合わない部活だと笑われている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 88人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
壱(プロフ) - 色彩さん» 先輩可愛いですからね、仕方ないですね。手はお大事に (2019年10月7日 22時) (
レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
色彩 - 先輩が可愛すぎてじたばたしてたら机に手をぶつけた人です........w (2019年10月7日 19時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - ナナさん» そう言って頂けると、キャラ達も喜びます!ありがとうございます。嬉しいです! (2019年4月5日 0時) (レス) id: fa04b5e127 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 先輩が可愛すぎて辛い…。もう夢小説とかどうでも良くなるくらい佐々木くんと先輩を推しまくりました(笑)作品自体に出会ったのは最近ですが私はもうひぃさんのファンです！！いや、ファンにしてください！（笑）これからもひぃさんの作品楽しみにしてます！！ (2019年4月1日 7時) (レス) id: c46c927188 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - いや、もう浸かりましたwBLにはまったのがこの作品のおかげですよ! (2019年3月20日 15時) (レス) id: 072ca93e4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひぃ | 作成日時：2019年1月12日 23時
