告白29 ページ32
* * *
ふわふわ ふわふわ
熱が出て、寝込んでいた。
その時、何かがおでこを触っているような気がして、目を覚ますと、佐々木くんと名倉がいた。
佐々木くんがいたことにすごく驚いて、熱とかどうでもよくなっていて。
名倉が帰って佐々木くんと二人きりになって、佐々木くんにあまり聞かれなくないことを聞かれた。
話しても佐々木くんはいつも通りだった。いつも通り過ぎて恥ずかしいし、笑ってしまった。
それからは、俺は熱に浮かされていたんだ。俺らしくないことを、言ってしまった。
忘れてしまいたいくらい恥ずかしい。
でも、佐々木くんの手は暖かくて、心地よかった。
そのまま俺は寝てしまった。
眠りに落ちる前に、俺は何か言った気がするけれど記憶に残っていなかった。
翌日俺は、熱が引いて元気になった。
兄に本当に大丈夫か心配されたが、大丈夫だと返し学校へ行った。
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「先輩、元気になったんですね! よかった」
放課後、部活に行くと佐々木くんがすでに来ていた。
鍵をあけて部室に入る。
「…ああ。」
いつもの席に着いて、本を取り出す。
「あの、先輩……」
「…何だ。」
モジモジと佐々木くんは何か言いたそうにしている。
「先輩…」
「おい、高梨はいるか。」
バンッと音を立てて、佐々木くんの言葉を遮るように顧問の長谷先生が入ってきた。
「はい。どうかしましたか。」
「急遽、全部活の部長が集まることになった。今大丈夫か。」
「はい。」
本を置いて、長谷先生に付いて部屋から出る。
「悪い。話は後でしてくれるか。」
「あ…はい。」
出る直前佐々木くんに声を掛けると、パッとしない返事が返ってきた。
部長会は、夏期休暇のことや、部活で起きた問題行動についての話などがされた。
ほとんど俺の部活には無関係だった。
話は意外と長くまで続いて、終わるころにはもう下校時刻になっていた。
長すぎてずっと椅子に座り続けていたから、体が痛い。
荷物を取りに部室に戻ると、佐々木くんはいなかった。
佐々木くんが部長会に行く前言おうとしていたことって何だろう。
そう考えながら、本を鞄に仕舞おうとすると、本から何かが落ちてきた。
床に落ちた、折り畳まれた小さな紙を拾って広げてみる。俺、本にこんなもの挟んでたかな…?
[たかなし先ぱいへ
明日ぜったい部活きてくださいね!!!!!
佐々木より]
綺麗とは言いがたい字で、そう書いてあった。
「なにこれ」
伝え方が独特で笑ってしまった。
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壱(プロフ) - 色彩さん» 先輩可愛いですからね、仕方ないですね。手はお大事に (2019年10月7日 22時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
色彩 - 先輩が可愛すぎてじたばたしてたら机に手をぶつけた人です........w (2019年10月7日 19時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - ナナさん» そう言って頂けると、キャラ達も喜びます!ありがとうございます。嬉しいです! (2019年4月5日 0時) (レス) id: fa04b5e127 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 先輩が可愛すぎて辛い…。もう夢小説とかどうでも良くなるくらい佐々木くんと先輩を推しまくりました(笑)作品自体に出会ったのは最近ですが私はもうひぃさんのファンです!!いや、ファンにしてください!(笑)これからもひぃさんの作品楽しみにしてます!! (2019年4月1日 7時) (レス) id: c46c927188 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - いや、もう浸かりましたwBLにはまったのがこの作品のおかげですよ! (2019年3月20日 15時) (レス) id: 072ca93e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひぃ | 作成日時:2019年1月12日 23時