【BL】先輩を攻略するのは難しい。【オリジナル】

告白18 ページ21

* * *


傘を、忘れた。
今朝しっかり天気を確認して、持っていこうとしたのに。

小降りならまだよかった。でも、今降っているのはその間逆。
最悪だ……



どうしようか
そう悩みながら玄関の前でぼーっとする。


そうしたら、佐々木くんから話しかけられて、彼の傘に入れてもらうことになっていた。


なんでこんな流れになっちゃったんだろう…



ああ。そういえば、あの本にこんな感じの話あったなぁ…

相合傘して一緒に帰って……




　





？ 今俺が佐々木くんとしているのはもしかして、相合傘なのでは…?


あ、相合傘!?!?


えっど…え、あ……!?


こういうのって恋人とか好きな人とかとやるものだよね!?


俺たちってそういう仲では……


仲では………



『先輩のこと好きです！！ 』


仲で、は…?


やめろ。思い出すな、俺。


だんだん今の状況を客観的に見られるようになった。

俺と佐々木くんは同じ傘に入っていて、佐々木くんが傘を持っている。

佐々木くんとの距離はほんの数センチ。

佐々木くんは、俺の方を見るたびニコリと笑う。
　

…え、なんで笑ってるの…? 気持ち悪。


同じ傘に男が二人…って結構ヤバイなぁ…


時々肩がぶつかることもあった。


.


なぜか、どんどん心臓がうるさくなるし、顔も熱くなってきた。


最近の俺はおかしい……

告白19→←告白17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す