告白16 ページ19
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「帰ろうぜー」
「おー」
放課後になって、下駄箱にハルと共に向かう。
部活がないのもあってか、下駄箱は人が多かった。
「結構降ってるな。」
外に出て、屋根のあるところで傘を広げながらハルが言った。
「傘忘れてたらホントやばかった。」
ふと、先輩がいないかと周りを見渡した。
見つけた。
これは幸運すぎる。
先輩は、ぼーっとつっ立ったままだった。
「先輩いるじゃん。……行かないのか? 」
ハルに言われて、ハッと思い出す。
「じゃ、じゃあ俺行ってくるよ…」
「おー。じゃあな。」
先輩へ話し掛ける決意を固めていると、ハルは屋根の下から出て帰ろうとしていた。
「一緒に帰んないの? 」
「どーみても、俺邪魔者じゃん。高梨先輩と二人で帰れ。」
そして、さっさと帰ってしまった。
俺は、ハルからの気遣いに感謝しながら、先輩に声を掛けた。
「せ、先輩。こんにちは! …あの、一緒に帰りませんか? 」
先輩は俺の存在に気づいて、目をこちらに向けた。
「……なんでお前と。」
「帰り道一緒じゃないですか。」
「は? ストーカーか? 」
先輩は俺から一歩距離をとった。
「違いますよ! いつも後ろにいるじゃないですか! 」
「やっぱりストーカーだろ。」
「たまたまです! だから、一緒に帰りましょうよー! 」
「……傘、忘れたんだよ。」
小さい声で先輩は言った。
今日の俺は幸運過ぎて、明日魚降らせちゃうな…
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壱(プロフ) - 色彩さん» 先輩可愛いですからね、仕方ないですね。手はお大事に (2019年10月7日 22時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
色彩 - 先輩が可愛すぎてじたばたしてたら机に手をぶつけた人です........w (2019年10月7日 19時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - ナナさん» そう言って頂けると、キャラ達も喜びます!ありがとうございます。嬉しいです! (2019年4月5日 0時) (レス) id: fa04b5e127 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 先輩が可愛すぎて辛い…。もう夢小説とかどうでも良くなるくらい佐々木くんと先輩を推しまくりました(笑)作品自体に出会ったのは最近ですが私はもうひぃさんのファンです!!いや、ファンにしてください!(笑)これからもひぃさんの作品楽しみにしてます!! (2019年4月1日 7時) (レス) id: c46c927188 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - いや、もう浸かりましたwBLにはまったのがこの作品のおかげですよ! (2019年3月20日 15時) (レス) id: 072ca93e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひぃ | 作成日時:2019年1月12日 23時