告白15 ページ18
数日後。
この数日部活に顔を出せてなかったから、行っておきたい。
しかし、朝のHRで担任から、今日の部活は無しだと伝えられた。
「ハル、これは何か呪いがかかってる…」
「ほー…祓ってもらえ。俺に絶対憑けんなよ。」
授業と授業の間にある休憩で、いつも通りハルと話していた。どうでもいいような、そんな話。
だがしかし! 今日はどうでもよくないんだよ!
部活行きたい…先輩とお話したい…
まだ少し気まずいままだからなんとか…
「そういや、今日午後から雨だって。知ってた? 」
「当たり前! 俺が天気予報を確認していないとでも? 」
ドヤ顔でキメれば、ハルから冷たい視線が突き刺さる。
「話戻すけどさあ…!!」
「戻さんでいい。めんどくさい。」
「今日部活無いんだよ…? 先輩と会えないんだよ…! 今日こそはって思ってたのにぃ……」
机に顔を伏せて、ぐてーっとした。
実はハルには俺が先輩を好きなことを言っている。言った時、複雑そうな顔されたけど。
「俺の机。」
「みんなの机だよ! 」
「正論うざいな。」
ハルは眉間に皺を寄せ始めたので、これ以上は危ないと思い、頭を上げた。
「あ。じゃあ、一緒に帰れるな! 」
ハルは嬉しそうに笑って言った。
「…あ、そうか。うん。
………ちょっと待って、今日雨じゃん? ………先輩傘持って来てるのかな? 」
俺の脳が珍しく高速に回転する。
運が良ければ、先輩と一緒に帰られるのでは…?
そしてそして、先輩がもし傘を忘れていたら、
『傘忘れてたよ〜このやろ〜♪』
『先輩。俺と相合い傘、しませんか? さあ、入って。』イケヴォ
ってことが出来るのでは…!?
俺は天才か!?
「いや、あの高梨先輩だぜ? さすがに忘れてないだろ。あとお前それで何考えてんだ。」
「…確かに先輩しっかりしてるから忘れないよなぁ…なんか自信なくなってきた……
で、でも! 何万分の一かの確率に賭けてみる価値はあるよ! 」
傘忘れてなくても、一緒に帰られるかもしれないし!
「健太ってさ、つくづく馬鹿だよな。」
「嘘言うなよ。」
俺は、放課後をそわそわしながら待つのだった。
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壱(プロフ) - 色彩さん» 先輩可愛いですからね、仕方ないですね。手はお大事に (2019年10月7日 22時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
色彩 - 先輩が可愛すぎてじたばたしてたら机に手をぶつけた人です........w (2019年10月7日 19時) (レス) id: 6770d884cb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - ナナさん» そう言って頂けると、キャラ達も喜びます!ありがとうございます。嬉しいです! (2019年4月5日 0時) (レス) id: fa04b5e127 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 先輩が可愛すぎて辛い…。もう夢小説とかどうでも良くなるくらい佐々木くんと先輩を推しまくりました(笑)作品自体に出会ったのは最近ですが私はもうひぃさんのファンです!!いや、ファンにしてください!(笑)これからもひぃさんの作品楽しみにしてます!! (2019年4月1日 7時) (レス) id: c46c927188 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - いや、もう浸かりましたwBLにはまったのがこの作品のおかげですよ! (2019年3月20日 15時) (レス) id: 072ca93e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひぃ | 作成日時:2019年1月12日 23時