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一方、知念はとある部屋の前に立っていた。
遠慮がちにそのドアをノックする。

山田「…は?」

ドアを開けた山田は、知念を見るなり単音を発した。
どうやら、知念が叩いたドアは、山田の部屋だったらしい。

山田「どうした?」

このままというわけにもいかず、知念を部屋へと招き入れた。
山田の問いに、知念はぎゅっと唇をかみ、下を向いた。
一向に口を開きそうにない知念に、見かねた山田が口を開こうとしたとき。

知念「……覚えてませんか?」
山田「…は?」
知念「覚えてないですよね…」
山田「だから、何のこと?」
知念「…僕のこと。」

どこかで見たことある顔だとは思っていた。
じゃあ、どこで?
知念侑李、と言っていたか。

知念「いいんです!覚えていなくて当たり前だって、思ってたから。」
山田「…見たことあるなっては思ってた。もしかして、依頼したことある…?」

その山田の一言で少しだけ知念の顔が明るくなった。

知念「お兄ちゃんの事件のことで、依頼しました。」

事件の依頼、その一言でハッとした。

山田「それって、もしかして…」
知念「断られちゃいましたけど。まぁ仕方ないですよね…」

そうだ、あのときの依頼者だ。
名前を聞いても、顔を見ても、すぐに思い出せなかったのは、依頼を断っていたから。
山田は、納得した。

山田「…もしかして、その復讐とか…」
知念「違います!その、えっと、…ッて、…なって…」
山田「え?」

ぼそぼそとつぶやかれた最後の方を聞き取れずに山田は聞き返す。

知念「助けてほしいです…!」
山田「はぁ?」
知念「山田さんしか、頼れる人がいなくて…」
山田「待って、薮って人は?警察の方が頼れる気がするんだけど…」

知念「…警察は信用できません。」

彼にしては低くつぶやかれたその言葉に山田は何も言えなくなった。

知念「お願いします!」

深々と下げられた頭は、あのときを彷彿させた。

山田「…わかった。」

山田の言葉に顔を上げた知念は、初めて笑顔を見せた。

山田「わかったから、一つだけ教えてもらっていい?」
知念「なんですか?」


山田「有岡大貴とどういう関係?」

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山田もも(プロフ) - れっしーさん» ありがとうございます!頑張ります! (2021年4月7日 23時) (レス) id: c3d9b7f5f5 (このIDを非表示/違反報告)
れっしー - これからも頑張ってください! (2021年4月7日 23時) (レス) id: aa496b1864 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山田もも | 作成日時:2020年11月14日 17時

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