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交差点 ページ3

五条悟side

白いため息。

雨が止まないスクランブル交差点で、先程の女の子──水川Aのことを思い出していた。

今回の任務は、四級から一級まで、とにかくありとあらゆる呪いに好かれちゃう女子大生をどうにかするとかいうアバウトなやつ。任務を引き継いだときに聞いた話だと、最高二十体連れているところも目撃されているらしい。
今までもいろんな呪術師が彼女のことをどうにかしようとしたらしいけど、山を崩すわけにも、墓を埋めるわけにもいかず、払うにしても数が多く、お手上げ状態らしい。

で、僕にそれが回ってきたわけだけど……。

どうせ、上からの圧力だろうと睨んでいる。じゃないとこんな、しょうもない任務が回ってくるはずがない。

ほんとは他の人に回したかったけど、ここんところ暇だったし受けてみることにした。
なんて言うの?気まぐれってやつ?

でもまぁ、女の子可愛かったし、タイプだったし、受けて正解だったかな。

そのとき、信号は青に変わった。水溜りに映る青緑。

「───意外と楽しめそうかも?」

呟きは、歩き出した人々の喧騒の中に消えた。

気怠さ→←・



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作者名:せみ。 | 作成日時:2021年2月7日 20時

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