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【人狼側が全滅した場合､村人側の勝利。
村人側と人狼側の人数が同数になった場合､人狼側の勝利。
また、ゲーム終了時に『恋人』が生き残っていた場合、『恋人』とキューピッドだけの勝利。
皆さんは夜10時から朝6時までは扉を閉めたまま自分の部屋から出ないようにしてください。
ただし人狼は、夜12時から2時までの間に部屋を出て誰か1人を殺してください。
預言者は毎晩、誰か1人を選んでその人が人狼か否かを占う事が出来ます。
占いの方法は、部屋にあるリモコンで正体を知りたい人の部屋番号を入力してください。
テレビにその人の正体が表示されます。
霊媒師は毎晩、直前に投票で処刑された者が人狼側か村人側かを知ることが出来ます。
結果は部屋のテレビ画面に表示されます。
用心棒は毎晩、1人選んでその人を人狼の襲撃から守れます。
ただし自分を守る事は出来ません。
守りたい人の部屋番号をリモコンで入力してください。
指定された部屋に鍵がかかり扉が開かなくなります】
画面はそれぞれの陣営の勝利条件と、それぞれの役職について説明した。
「……」
皆、黙ってそれを読んでいた。
【勝利した側には1億円お支払いします。
それでは皆さん、頑張って生き抜いてください】
*
ルールを把握した私たちは一時解散となった。
投票場を後にした私は、
【A A】
というネームプレートがかけられた扉を静かに開けて中に入る。
ここが自室だ。
自室には簡易的なクローゼットと投票場にあったのと同じ型のテレビ、それからシングルベッド、そして机と椅子。
机の上には卓上用の小さな時計とスタンドライト、新品のノート、鉛筆。
まさに必要最低限だった。
これも、前回と同じ。
「……」
ベッドに座り、ぼんやりしていると。
─プツッ
投票場で聞いたのと同じ、テレビの電源が入った音が静寂を破るように響いた。
「！」
弾かれたように画面を見る。
青い背景に白い文字で、こう表示されていた─────。
【207号室・A Aさん、『恋人』に指名されました。】
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作者名：小桜ふわ
| 作成日時：2018年3月10日 16時
