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ふぅ⋯。
それにしても本当にに大きい御屋敷。
トイレまでこんなに広いなんて⋯ここで過ごせちゃいそうなくらい。


ケイトさんが待ってるから早く行かなくちゃ。



って、あれ________...?



ドアがいっぱい。
どこのお部屋から出てきたんだっけ?


確かドアに花の模様があったはず。


というのは覚えていたけれど。
同じような花模様のドアがいっぱいでどこがどこだかわからない。

困ったな⋯
大きな声で呼ぶなんてはしたないこと出来ないし⋯


私は一つ一つドアを開けて確かめることにした。









「失礼しまー⋯す⋯。」









ほんの少しだけドアを開く。

どこも薄暗いゲストルーム。たまに物置のようなお部屋。


広すぎるのも苦労するんだな⋯お金持ちの人大変そう。



ドアの模様はガーベラだったりチューリップだったりラナンキュラスだったり⋯
色々だけど私が出てきたドアの模様はない。
そもそもなんの模様のドアから出たんだっけ⋯









「失礼しましたー⋯。」









これの繰り返し。
ケイトさんに着いてきてもらえばよかった⋯。









「あれ?このドアだけなんだか古い⋯」









他の部屋のドアとは違う、少し古くて色褪せたドア。

ここは明らかに違う気もするけど⋯
いいや、開けちゃおう。
あんまり人の家のドアガチャガチャやるのはいけないけど、今はとにかくケイトさんのところに行かなくちゃ。




私はそっとドアを開けた。
薔薇模様のドアを。

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作者名:ねむり | 作成日時:2020年1月27日 2時

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