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「昨夜は楽しんで頂けましたか?」
「昨、夜⋯」
ズキリ、と包帯に巻かれた足が不意に痛む。
赤い目、迫りゆく客人、駆け抜けた夜の森⋯
パーティは楽しかったはずなのに、恐怖だけが胸を支配する。
「きの、う、は⋯」
「楽しかった?それとも、怖かった?」
「⋯!!」
不意にユウリさんの目が赤く光る。
あの時と同じ、ダイキさんと同じ目だった。
思わず後退る。
⋯私、試されてるの?
なんて答えたらいいんだろう⋯
正直に怖かったって、皆さんは何者なのかって、
聞くべき?
言葉が、続かない⋯
「まーいいや。今日はね、君にプレゼントを持ってきたんだ。」
「ぷ、れぜんと⋯?」
「はい、どうぞ。」
燕尾服の内ポケットから見た事のある蝋で止められた黒い封筒を取り出した。
「これは⋯」
「招待状。パーティのね?」
「⋯っ!」
「来てくれるよね?」
怖かった。
あんなに"パーティ"というものに憧れがあったのに。
白雪姫みたいに世界で1番くらい綺麗になって、シンデレラの舞踏会みたいに華やかなところで⋯って。
地味な私でも童話のお姫様みたいになれる場所だって信じてた。
でも昨日のパーティは⋯
「⋯受け取れ、ません⋯」
「どうして?パーティ、好きなんでしょ?憧れてたんでしょ?」
「昨日、のは⋯楽しかったです。でも、とても怖かった⋯
皆様は何者なのですか⋯?薔薇模様の部屋の棺は何なのですか??」
「あー⋯やっぱり見られちゃったんだ。」
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作者名:ねむり | 作成日時:2020年1月27日 2時