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ピロピロリロ
ガシャ
ウィ--ン
放課後、ドキドキしながらゲームセンターへやってきた。
う、うるさい!!
様々なゲームの機械音やアナウンスが大きな音を出し、必然的に更に大きくなる人の声。
悪く言えば騒音に近しいものだけど、これがゲームセンターの醍醐味なのかもしれない。
「わぁかわいい⋯。」
クレーンゲームの機会の中には様々なキャラクターのぬいぐるみやお菓子が設置してあり、客は齧り付くようにレバーを動かしていた。
『あっ⋯!』
『クッソー!あとちょっとなのに!もう1回!』
『程々にしとけよ。』
ゲームの間を通りながら他校の男子がやっている様子をチラ見。
なるほど、そうやってやっていくのか。
あれくらいなら私にもできると思う。
そう思って少し大きめのイルカのぬいぐるみが置いてある台にお金を入れた。
多分誰かが動かしてたのか、イルカの頭はかなり景品口に寄っていてこれなら300円くらいで取れるんじゃないかと思った。
「あっ」
あれ?思った以上に難しい。
生地が滑るのかアームが上手く掴んでくれなくて結局イルカは少し遠くなってしまった。
いやいやまだいける。
このままさっきの位置に戻して⋯
「あれっ、難しい。」
「あ、もうちょっと!」
「あー⋯もう100円!」
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作者名:ねむり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamane/
作成日時:2022年11月3日 2時