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侑李は首を強く横に振った。
口をぱくぱくと動かして何か伝えているが声が聞こえない。
こんなに至近距離で？
「な、何？なんて？」
侑「⋯⋯！」
涼「とりあえずちぃの意思でここに居るわけじゃないことはわかる。連れて帰ろう。団長にもあとで話を」
『Don't move.困りますねぇ私の大切な作品を盗もうとは⋯。』
わざわざあとに回すまでもなくその人物は自らやってきた。
団長はやれやれと言った顔で帽子の鍔を軽く下げた。
「作品だと⋯？」
涼「人を物みたいに言うな。これはどういう状況だ？お前⋯こいつのこと誰だかわかってこんなことしてんの？」
『まぁ⋯⋯菓子の桃源郷の元王子、そして今は魔法医療の最高権威である知念侑李様⋯ということくらいは存じ上げておりますよ？愛情の王都の山田涼介王子⋯。』
涼「お前⋯。」
団長は特に悪びれる様子もなく淡々と言葉を発していた。
たまに浮かべられる薄ら笑みが何とも気持ち悪ぃ。
『確かに彼は人です。⋯いや、人だったというのが正しいですかな？今や私の大切な大切な"成果"なのです。何人たりとも手出しさせる訳にはいきませんねぇ⋯。』
「成果？この足お前がやったのか！？」
『さぁ⋯これ以上はUnanswereble.答える必要はありませんね。』
「うぜぇ⋯
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作者名：ねむり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamane/
作成日時：2022年10月16日 23時
