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体が沈む。
冷たく緩やかな世界に沈んでいく。
ゆらゆらと漂うような体の感覚と何かがまとわりついて息苦しい感覚。

すぐにわかった。ここは水中だ。
















「ゴボ⋯⋯⋯⋯っは⋯⋯⋯ゴボゴボ⋯」
















苦手な水中に放たれてパニックになった。
息ができない。藻掻けば藻掻くほど苦しくて、陸を目指して上へ上へと昇っているつもりが体はどんどん下へ沈んでいく。
クソ⋯こんなところで⋯死ねないのに⋯!











グイッ









誰かが私の腕を掴んだ。
涼介だ。
必死な顔で訴える。
















涼「A!落ち着け!」


「ぐ⋯⋯⋯ゴボ⋯⋯」


涼「ちゃんと息しろ!





ここは深海の孤島だ!」


「ゴボ⋯⋯⋯⋯⋯え?」


慧「⋯⋯⋯⋯2人とも何してんの?」
















ここが深海の孤島だということを自覚した途端急に息ができるようになった。
前にも裕翔に同じようなことさせた気がする。

気がつくとそこはなんとなく見慣れた景色で、公務中だったのか慧がテーブルに座って資料を片手に私達を呆然と見ていた。
















「⋯⋯⋯⋯⋯⋯え、なんでここにいんの?」


慧「こっちが聞きたいよ!いきなり転移したみたいに姿表してさー、本当ビックリしたんだけど!」


涼「⋯⋯俺達、転移させられたのか?」


「転移魔法だなんて高度なもの⋯普通の人間は使えねぇぞ、私だってできないのに。」

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作者名:ねむり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamane/  
作成日時:2022年10月16日 23時

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