魔女に花束、女王に刃10

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ｶﾞﾁｬﾘ







「⋯ん⋯⋯」


宏「ごめん、起こした？」


「あ⋯いや。ちょうど起きたとこ。」















いつの間にか少し意識が飛んでいた。
ドアが開く音でふっと我に返る。
宏太が持っていたトレーをサイドテーブルに置いた。
色とりどりのサンドイッチと温かな豆のスープが美しく盛られていた。















宏「ちょうどAの分のご飯持ってきたんだ。食べれそう？」







ｸﾞｫﾙﾙﾙ⋯








宏「うん、問題ないね。」


「いただきます。」















腹の虫を黙らせるようにぱくぱくと食べ物を口に運ぶ。
どれもすごく美味しかった。

あっという間に皿が空っぽになる。
普段食べる量からすれば結構少なかった。















宏「お代わりいるならお願いしようか？足りなくないか？」


「いや、いい。ごちそーさん。」


宏「え⋯まだ体調悪い？」


「そうじゃねーよ。なんだよ人が食い意地張ってるみたいな言い方して。」


宏「実際食い意地は張ってるだろ。」


「まぁ⋯いいんだよ。これで。女王倒して早く戻って皆で美味い飯を腹いっぱい食べたいんだよ。」















宏太は少し驚いたように目を開いたが、直ぐにいつものように目を細めて笑った。















宏「そうだね。早く皆で戻ってこようか。」


「皆は？」


宏「下で待ってる。」


「そうか。悪い、待たせて。」


宏「いいよ、大丈夫。⋯行こう。女王の所に。」


「あぁ。⋯最後まで頼むよ。」

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