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煮え切らないような目でこっちを見てくるが見て見ぬふり。
女王をぶっ潰す為にそう易々と切り札は明かさない。









「⋯これが私の旅の理由。あんたらには悪いけど、私はどうしてもあいつが許せない。だから殺す。相容れなくて私が憎いならいつでも相手するけど。」









喧嘩を売るように言い切る。
彼らは顔を見合わせた。









雄「そんなことするわけないだろ。確かに女王は昔俺達を拾ってくれたけど、あの魔女狩りの裏話を聞いたら女王の考えが正しいだなんて余計に思わなくなった。」


涼「それに俺達はもう女王に縛られてない。皆の為にも、Aの為にも協力させてよ。」


「⋯」


涼「え、何?変なこと言った?」


「お前そんな良い奴だったわけ??女王の子の力すげーな⋯」


涼「え?寧ろ俺何言ってた?」


雄「Aのことめちゃくちゃ殺そうとしてた。普段絶対言わなそうなことばっかり言ってたよ。」


涼「えぇ!?⋯なんか申し訳ない。」


「なんで皆記憶ねぇんだよ。」









しばらく雑談をして夜も更けてきた頃、そろそろ寝ると2人は部屋を出た。









「⋯本当に付いてくるの?」


雄「女王も来いって言ってたし。」


涼「皆が行くなら行くよ。⋯よろしく、A。」


「⋯頼りにさせてもらうよ。雄也、涼介。それじゃあおやすみ。」









1人になった静かな部屋でひとつ深呼吸。
気合いを入れ直した。

フィオーラ、もうすぐこの旅は終わる。
絶対に女王なんかに負けない。
フィオーラの為にも、魔女狩りで犠牲になった魔女達の為にも、苦しい思いをさせられ続けた皆の為にも私は必ず女王をぶっ潰すから。









「⋯もう少しだから、」









亡き恩師を思って呟いた言葉は夜に溶けた。

10章 因縁と舞踏会→←57



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ねむり(プロフ) - 山田なのさん» わー!なのさんお久しぶりです!!大変長らくお待たせしてしまいましたがやっと山田編更新しました!!叫ぶほど楽しみにしていただいて本当に嬉しい限りです(^^) (2021年9月14日 13時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
山田なの(プロフ) - ねむりさん!ご無沙汰しております、、もうほんとにずっと楽しみにしてました!更新された時はさすがに叫びました、、、 (2021年9月14日 12時) (レス) id: 603d1c35e8 (このIDを非表示/違反報告)
ねむり(プロフ) - れんこんさん» れんこんさんありがとうございます!!優しいお言葉とても心に染みます涙まだまだ続いていきますので待っててください!! (2021年9月13日 3時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
れんこん - これからも体調に気お付けながら頑張って下さい! (2021年9月12日 20時) (レス) id: d97c215a56 (このIDを非表示/違反報告)
ねむり(プロフ) - 美瑠さん» 美瑠さんコメントありがとうございます!そのお言葉めちゃくちゃ嬉しいです(^^)まだまだ頑張らせていただきますので楽しみにしていただけると嬉しいです!! (2021年9月9日 18時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamane/  
作成日時:2021年9月7日 9時

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