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その夜
光「うわーこれうまっ!」
圭「すごい豪華!」
大「すごいでしょ、うちのシェフ!」
裕「これおかわり!」
慧「あ、それ食べたーい、」
大貴の粋な計らいで豪華な食事を用意してくれた。
談笑も交えて楽しく食事をする姿をちらりと一瞥して、私はベランダのバルコニーでサンドイッチを片手に手記を読んでいた。
宏「⋯どう?」
「宏太⋯」
酒の入ったグラスを手にしてやってきた宏太はそのまま隣に座った。
「⋯本当に色々書いてあるのな、どうでもいいメモ書きから重要なことまで。」
宏「本当にメモ帳代わりだったんだね。」
「なんだよ、"18日、チョコレート150円"って。違うところに書いとけよ。」
小さな走り書きを見つけてはクスクスと笑っていた。
宏「⋯で?知りたいことは書いてあった?」
「⋯あぁ、十分すぎるくらいな。まさか女王が⋯」
宏「ね、最初見た時は驚いたよ。」
ページをパラパラと捲るとぱたりと本を閉じ、天を仰いだ。
「この世界を救うとか、わけがわかんない。だけど⋯女王は止めなきゃいけない。絶対に。」
宏「あぁ。力づくで止めないと。」
女王⋯何を考えているのかわからない。
だけど、お前を絶対に許さない。
お前を何としてでも止める。
その想いがこれを読んで更に強くなった。
「宏太⋯ありがとう。あんたのおかげで色んなことを知れた。」
宏「こっちの台詞だよ。信じてくれてありがとう。危険な目にばかり合わせてごめんね。」
「それに関しては今度同じ目に会ってもらうから。」
宏「えぇっ!?」
「冗談。⋯これからも頼むよ。女王までの道のりはまだ続くんだから。」
宏「当然。俺の力、舐めないでよね?」
青く光る月の下で、私達は次の旅路を見据えた。
女王⋯待ってろよ。
フィオーラの仇、絶対打ってるからな。
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ねむり(プロフ) - 山田なのさん» なのさんめっちゃ優しいですね...嬉しい...尊敬だなんてそんな恥ずかしいですね!?そんな大したことしてないですよ!?ちなみにワタクシ雄也担でございます。まだ出てこない!! (2021年1月25日 13時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
山田なの(プロフ) - 好きだなんて、、逝けます。はい。ねむりさんのお話は私には到底思いつかないような展開ばかりなので尊敬してます!!体調には十分気を付けて頑張って下さい、!!あ、ちねみに誰担なんですか??? (2021年1月25日 11時) (レス) id: 81d470df78 (このIDを非表示/違反報告)
ねむり(プロフ) - 青空と虹さん» 初めまして!嬉しいコメントありがとうございます!!青空と虹さんが言ったようなお話を目指していたので今めちゃくちゃ嬉しいです!!亀更新で申し訳ないですが、読んでて楽しくなる展開をこれからも綴っていきますので楽しみにしててください!! (2021年1月24日 0時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - はじめまして。初期からひっそりと読ませていただいていました。小さい頃に読んだファンタジーもののお話を読んでるような気持ちで、その頃のワクワク感が蘇ってきます……!読んでいてすごく楽しいです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください! (2021年1月23日 23時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
ねむり(プロフ) - 山田なのさん» まじですか!?もうめっちゃ嬉しいです!!そこまで喜んで貰えると書いて良かったって思います(^^)山田さんの所までまだ時間かかるかもしれないですが、もうめっちゃくちゃかっこよく仕上げたいと思います!!なのさん私も好きです!! (2021年1月21日 10時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねむり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamane/
作成日時:2021年1月20日 15時