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「はい、座って？」
「あ⋯お気遣いなく⋯」
「ほらいいから、あとこれも。」
ユウトさんは部屋に私を入れるや否や、ソファに私を座らせて上からブランケットを被せた。
「気休め程度だけどね、これならまだ雷の音マシでしょ。」
「あ⋯、⋯大丈夫です、これくらい⋯」
「だめだよ。Aちゃん女の子なんだから、怖がってる中放ったりしたくない。」
「⋯！！」
「それに朝からずっと頑張ってるよね？ちょっとだけ休憩しようよ。」
ブランケット越しに頭をぽんぽんと置かれた。
その優しさに思わずドキリと心臓が高鳴った。
柔らかなブランケットに包まれながらユウトさんの温かな手のぬくもりを感じて、どこか心の中に安心感が出てくる。
本当に優しい。私の心まで温かくなってくる。
「はい、食べていいよ。」
「あ⋯そんな」
「大丈夫、ちょっとしたご褒美。ね、」
机の引き出しから小さなチョコレートを出すとコロン、と私の手のひらに出した。
勧められるがままに口に運ぶと、甘くてどこか苦い風味がふわりと広がった。
外にはまだ微かに雷が鳴っていて、雨足が強くなっていた。
窓に音を立てて打ち付けるように降りしきる雨を見つめて、私はただボーっとしていた。
「⋯ありがとうございます。ごちそうさまです。」
「うん、美味しかった？」
「はい。⋯久しぶりに食べました。」
「そっか、良かったよ。」
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ねむり(プロフ) - 山田なのさん» なのさんありがとうございます！！めちゃくちゃ嬉しいです...えっ女神様ですか？？私も読んでくれてるなのさん大好きです！！ (2020年10月14日 14時) (
レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
山田なの - 初コメ失礼します！魔女に花束、女王に刃のほうも読ませていただいております！主様のお話大好きです！ (2020年10月14日 12時) (レス) id: f1b744eaab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむり | 作成日時：2020年10月9日 10時
