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あまりに驚きすぎて変な声が出た。
ダイキさんはさっきまでの無邪気で少年のような明るさは無くて、余裕そうにこっちに悪い顔を向けていた。









「またここに居たんだ。」


「⋯っ」


「逃げられないよ?」









狭いクローゼットの中で身動きが取れなかった。
後は壁、なのにダイキさんは尚も迫ってくる。









「行ったと思った?Aちゃんの匂いがしたからすぐここだってわかったよ。⋯俺の勝ち。」


「⋯ま、まけました⋯」









顔が近い。
逃げ場がないのに、どんどん距離が近くなって吐息が当たる。
私は目線を逸らすように、顔を背けるのに必死だった。









「じゃあご褒美、もらっていい?」


「ご、ご褒美って⋯」


「⋯ここ、いい?」









ダイキさんが求めているのは血。
つぅっと首筋を指先で撫でられる。
くすぐったくて思わず身じろぐと可笑しそうにクスクスと笑った。









「かわいい⋯食べたい⋯」


「⋯!!」


「⋯悪い子」









色濃く赤色を灯した瞳から逃げられるわけもなく、ゆっくり近づいて来たダイキさんに為す術なくそのまま首筋を噛み付かれた。

血を吸われている遠くで、0時を告げる鐘が聞こえた。
魔法が解けるかのように、この部屋に対する好奇心も溶かされて消えた。

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ねむり(プロフ) - 山田なのさん» なのさんありがとうございます!!めちゃくちゃ嬉しいです...えっ女神様ですか??私も読んでくれてるなのさん大好きです!! (2020年10月14日 14時) (レス) id: 48a0a8985c (このIDを非表示/違反報告)
山田なの - 初コメ失礼します!魔女に花束、女王に刃のほうも読ませていただいております!主様のお話大好きです! (2020年10月14日 12時) (レス) id: f1b744eaab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむり | 作成日時:2020年10月9日 10時

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