おいしいの魔法3 (ページ26)

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湯葉7 ページ26

湯気を立てて現れたのは綺麗に盛り付けられたお肉と豆腐と水菜。
おっと眼鏡が曇った⋯。

和牛のすき煮小鍋。
甘くて優しい割り下を吸った豆腐と旨味たっぷりの牛肉。

「ん、ふぅー⋯⋯おいし⋯。」

卵をくぐらせて食べればもう至高。
美味しいにも程がある。
すき焼きが食べられる日本に生まれて本当に良かったとしみじみ思う。

すき煮に舌鼓を打ったところで熱いから気をつけてって言われた器に手を伸ばす。
湯葉と生麩のグラタン。
和食なのにグラタン？と思ったけど1口食べてわかった。
これは和食だ。

ホワイトソースの部分に湯葉をたっぷり使ってて優しい味。
中にはかぼちゃと柔らかい生麩が入ってる。
グラタンなのにしっかり和風の味⋯、面白いな。

「ふぅ⋯美味しかった⋯。」

最後はお吸い物と湯葉が乗った棒寿司で〆。
美味しかったなー⋯。
全部優しくて全部深い。
今日の髙木くんの演技みたい。なんて。
⋯今のちょっとダサかった？

ごちそうさまでした。
髙木くんもいい舞台を見せてくれてありがとう。

もう少しで千穐楽を迎える彼の舞台。
最後まで無事に走り抜けられますように。
東京帰ってきたらまた2人でいっぱい美味しいもの、食べようね。

たかっくん、おきばりやす。

fin.