第5話イケメンの恐喝 前編 ページ5
私は廊下を歩いていると、見てはいけないものを見てしまった…。それは、生徒を恐喝しているイケメンだった。
「チッ。こんなもんか。もうちょっと持って来いや……」
そのイケメンは、生徒から巻き上げたらしき樋口二枚をヒラヒラさせていた。許せない…許しちゃいけないと思うのに、足は踏み出せない。
「ど、どうしよう……」
不意に言葉に出ていたのだった。
ー第4話 イケメンの恐喝 前編ー
「あぁ!?……おい、誰かいるのか?」
やばいマズイ怖い。
「…チッ。返事くらいしたらどうだ?もっと痛い目見るぞ!アァン?!」
逃げよう。
ドンッ!!!
「ってて……って、貴方は!!」
「君は!Aちゃんかい?!」
そう、曲がり角でぶつかったのは、王宮宮くんだった。
「い、一体何があったんだ?その表情を見る限り…「おい」
「てめえか、さっき見てたの。ブチころがすぞ!」
ひいいいい…!本格的にまずい!
「王宮宮くん…逃げた方が…」
「Aは下がっててくれ」
ええ!?な、何をする気なの!?
「あぁ!?てめえやる気かよ?!」
「そうだ。異論はあるか?」
「ねえよ。チッめんどくせえ。さっさと体育館いくぞ」
ー体育館ー
「シャア!かかってこいやぁ!」
喧嘩はセオリー通りチェスボクシングで行う。2人はボクシングの舞台で、チェスを繰り広げていた。
「フッ…チェックメイト、かな?」
「チッ…てめえ、調子乗ってんじゃねえぞ!!」
試合はボクシングに切り替わる。代わる代わる繰り返される死闘に、私は目も当てられなかった。
「もうやめて!王宮宮くん!私は、私が責任をとるから!お願い……っ!!」
「A…ンハァ…ハァ…これは、この試合はお前とは何ら関係はねぇ!!…ハァ…ハィフッ……それに見てくれ、僕はァ…まだ余裕だァ!!カハッ!!」
本当だ。良かった、もうまるで死にそうだったらどうしようかと思った。
「っ!頑張って!王宮宮くん!!何とかしてー!」
「さっきからペチャクチャペチャクチャうるせえんだよ!喰らえ!俺の右ストレー…」
「チェスの時間だ」
「あぁ」
チェスもボクシングも均衡した状態…どうしたらいいの…!?
その時だった。
「あんたら、ちょっと待ちなよ。」
声が、一筋の光が、この体育館を貫いた。
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モッッッッ(プロフ) - はい!!!ありがとうございます!! (2018年1月8日 22時) (レス) id: 19e25ee5f7 (このIDを非表示/違反報告)
最中(プロフ) - とても面白いです!続き待ってます! (2018年1月8日 10時) (レス) id: 246d24c4fe (このIDを非表示/違反報告)
モッッッッ(プロフ) - おっそうだな (2017年9月23日 16時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - 面白いのですが、三点リーダ(…)は基本二個セットで使ったほうが良いかと思いました。 (2017年9月23日 11時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
モッッッッ(プロフ) - ありがとうございます!これからも読んでくださると嬉しいです! (2017年9月18日 18時) (レス) id: 2e7e45d23c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モッッッッ | 作成日時:2017年8月9日 18時