イケメンに囲まれてます！

第9話 私イケメン ページ9

「種目は
学年対抗リレー
障害物競走
仮装100m
綱引き
二人三脚
チェスボクシング
カーレースだ。好きなもん選べ」

五月、体育祭も近付いてきている。私たちはショッキングピンク組だ。

「あー…あとA、本当にすまない話なんだが…」

えっ何？

「出来れば、生徒たちから仮装100mと二人三脚に出て欲しいとの事なんだ…」

「えっ」

わ、私、目付けられてるのかな…？

「…分かりました！やります！」
ここで多分反抗すると、面倒な事に成りかねないはずだ。穏便に行こう…

「っ！本当か！いやー助かった。ほんと、お前のファンは過激で困るよ…」

ファン…？換気扇のファンの事かな？私のファンは落ち着いてる筈なんだけど……うーん？

「私、二人三脚出ます」

不意に声がした方を見ると、その声はメイちゃんだった。

「っ……おっれもー！な、シーズちゃんもやろうぜ」
「いや別に俺は…」
「はいはーい！シーズちゃんもやりたいそうでーす！」
「おい！」
「よーしじゃあそこの4人なー。はい他ー」
「」


順調に種目は決まっていき、
メイちゃんは学年対抗リレーと二人三脚、
シーズ君はチェスボクシングと二人三脚、
長七君は仮装100mと二人三脚となった。

「まず体育祭の説明をする。うちの体育祭はブルー、グリーン、イエロー、ショッキングピンク、ブラッディメモリーの5チームに分かれて、点数を競う。ちなみに一番点数が高いのはカーレースだ」

「そして、一番重要な点だ。点数は競技の点数に加え、頑張りプリンセス、頑張りプリンスに選ばれたクラスが+30点となる。頑プリと頑プリンスは、生徒の投票と先生方の投票で決まる」

へー、初めて聞いた制度だ。まあ、万が一にも私はありえないだろうけど。

「体育祭実行委員をクラスの中から2人出さなきゃいけないんだ。誰かやってくれる奴いない？」

しーん……で、ですよね。

「…ねえAちゃん、一緒にやらない？」

右後ろから耳打ちしてきたのは長七君だ。

「えっでも…私には…」

「…はは。そっか、ごめん。いいんだ」
忘れて、といった長七君は、なんだかとても切なそうな顔をしていて……………懐かしい……….？

っ……。

ガタッ！



「や、やります！実行委員！」



それは酷く突発的な動作だった。




「お、おう…」




や、やばい。何か反射的に言ってしまった……！
「俺もやります」

次に立ったのは長七君だった。

「よろしくね、Aちゃん」

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