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sideT. 29-6 ページ45
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優しくしたいって気持ちがあるのに、優しく出来ない状況に苛立つ。
こんな状態じゃなけりゃ優しくしまくってバカみたいに甘やかして俺から離れられないようにしたいけど、今その時間はない。
そうするには時間が無さすぎて、突き放して寂しさを煽るしか出来ず──…
「なんでそんなに俺の事気にしてんの?」
…──優しくしてやりたいのに出来ない歯痒さから口に出た言葉は、結論を急かす言葉。
まだそんな状況じゃないのは分かってるのに、歯痒さが感情を制御出来ない。
早く俺のものに。
早く俺だけのものに。
そう焦る気持ちに対して、Aが出す言葉は冷たい言葉で、
「……はぁ?」
何言ってんだこいつって感じのその聞き返し方に、しくじったと思った。
それでも……これ以上はダメだと思っても、Aにどうしても聞きたい事がある。
確認しておきたい事がある。
それに対してのAの返事が喩え聞きたくない答えだったとしても、
「お前、そんなに俺の事構ってて離れられんのかよ?」
それだけは聞いておきたかった。
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作者名:ピカ | 作成日時:2016年6月16日 0時