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sideT. 29-3 ページ42

*



Aの突飛な行動に呆れながらもちょっと残念に思う。


そりゃ確かに今まではいい加減な事もして来たけど、今はA一筋で……そんなAに女連れ込んでるって思われたのがショック。

そもそも女連れ込んでたら、玄関開ける訳がない。


そんなショックを受けてる俺を、Aは更に追い詰める。


「だろうな」


そう言いながら台所に向かった俺に、


「もう帰ったの?」

「誰が」

「女」


Aはしつこく聞いてくる。



いや、Aの中での俺のイメージってそんな感じか?
適当に女食いまくってるってイメージなのか?


自分の評価への情けなさに吐き出す溜息と共に、


「お前なんかに取り憑かれてんじゃねーの」


そう言った言葉に返してきたAの言葉は、それでも少し俺の気持ちを浮上させた。



「だって昨日電源切れてたじゃん!」


そのたった一言で思わずホッとする辺り、もしかすると俺は駆け引きってものが苦手なのかも知れない。



電源を切ってた事を知ってるって事は、つまりは俺に電話してきた訳で。

そこまで俺の事を気にしてるAに嬉しさを隠し切る自信がない。



*

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設定タグ:超特急 , タクヤ , 草川拓弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ピカ | 作成日時:2016年6月16日 0時

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