sideT. 24-2 ページ5
*
つーか、何で……
「何でお前がサエコの家にいんだ」
「お呼ばれしたの」
「お呼ばれ?」
「サエコさんに」
「サエコに?」
「そうそう。わたしが誘ったの。ダメだった?」
いつの間にか仲良しになったらしいAとサエコ。
別にダメだって訳じゃない。
むしろ嬉しいくらいだけど、ここに来てるその真意が分からなさすぎる。
ここにいるって事はサークルの方を断ってるって事で、何で"佑亮"がいるであろう飲み会を断ってこっちに来てるのか……。
「何してんだよ」
サエコに「とりあえず座ったら?」と言われ、リビングに腰を下ろしてそう問い掛けると、
「だからお呼ばれしたんだってば!」
喧嘩腰に返事が返ってくる。
「飲み会はどうした」
「……断った」
「は?断った?」
「い、いいじゃん!別に!」
Aの返事を聞いて余計に頭が混乱する。
"佑亮"が来ないから行かなかったのか。
それとも"佑亮"が来るから行かなかったのか。
そこんとこが気になって、
「飲み会いいのかよ?」
しつこく食ってかかる俺に、
「飲み会は断ったって言ってるじゃん!」
Aは何故かキレ続ける。
*
648人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピカ | 作成日時:2016年6月16日 0時