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sideT. 27-3 ページ28

*



"佑亮"がそれに言葉を失って驚いた顔をするのは、何で俺がそれを知ってるのかって思ってるからだと思う。

それでもこの隙を突かない訳にはいかない。

一気に捲し立ててこいつを追い払うのが先決で、この件に関して後々Aに文句言われたらそれはその時考えりゃいい。


「ヤれねぇからって振ったんだろ?」


だから俺は責めるのを止めず、


「今更好きだの何だのって都合良すぎるんじゃねーの」


お前が悪いとはっきり言う。


「俺らの事はほっとけよ」

「……」

「Aを捨てたお前には関係ない」

「……」


自分でも何様のつもりだって言葉を並べ立てて、逃げるように玄関のドアを閉めようとした。

だけど真っ直ぐな奴は性質が悪い。
殴りたいって思うくらいに性質が悪い。

玄関を閉めようとしてドアノブに伸ばした手は、


「失くしてから気付く事ってあるじゃないですか」


"佑亮"のその言葉にピタリと止まった。

止めたい訳じゃなかったのに、意思に反して止まりやがった。


「あの事は後悔してます。Aに言った酷い事も」


"佑亮"のAへの想いは、


「だからAには幸せになって欲しい」


真っ直ぐすぎてうざすぎる。


「草川さんがAに本気ならそれでいいんです」


"佑亮"のAへの執着は、


「けど草川さんって……今まで適当な付き合い方しかしてませんよね?」


真っ直ぐすぎて吐き気がする。



*

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設定タグ:超特急 , タクヤ , 草川拓弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ピカ | 作成日時:2016年6月16日 0時

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