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sideT. 26-1 ページ19

*



1時間ほど散歩して気持ちを鎮めて家に帰るとAがぐっすり眠っていた。


いつものようにベッドのど真ん中で気持ち良さそうに眠るAを見た後、風呂に入ってその横に寝転ぶと自然と俺の方にすり寄って来る。

それが無意識なのか寝惚けてる所為なのか分からないけど、「ん、」と小さく唸ったAは俺にぴったり体をくっ付け、再び気持ち良さそうな寝息を立てる。


そんなAの体に腕を巻き付けて抱き寄せ、抱き締めてる暑さにAが目を覚まさないように部屋のクーラーの温度を下げた。

用意周到すぎる……。


眠ってるAをこうして抱き締めてるなんてAは知らない。

っていうより知られないようにしてる。


こんな俺らしくない俺を誰にも知られたくねぇし、こんな行為ははっきり言って気持ち悪いだろうと思う。


知らないからいいだけで、もしAがそれを知ったらもうここに泊まる事はなくなるだろう。

だけど抱き締める気持ち良さに必ずこうしてしまう。


俺は男だしヤりたいって気持ちはある。
どっちかって言えばかなりある。

けどこうして抱き締めてるだけでも幸せな気分になるのは、男も女も関係ないと思う。


自分の腕の中にいる相手を想っていればいる程その気持ちは大きくて、こんな事で幸せになれる自分に驚きながらもそう感じられる事が嬉しいとも思う。


その点に関してはAに出会えて良かったと心から思える。


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設定タグ:超特急 , タクヤ , 草川拓弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ピカ | 作成日時:2016年6月16日 0時

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