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24-5 ページ29

*



ここにいたくない。

出来ればもう一瞬たりとも佑亮と女王を見たくない。
2人でいるとこ見たら気が狂うかもしれない。

頭に張り付いて離れないあのシーンは、絶対2人を見たら今よりももっと鮮明に思い出す。


「迎えに来てッッ」

『お前、いい加減にしろよ?』

「迎えに来てくれなきゃ死ぬ!!」

『あのなぁ、』

「絶対死ぬ!!」

『もう切るぞ』

「本当に死ぬからね!!」

『鬱陶しいぞ、お前』

「明日のニュースにあたしの名前が──…」


脅しを言い終わらない内に、電話はプチンと切れた。

でもそれは草川先輩が切ったんじゃなく、


「……電池……」


あたしの携帯の電池がなくなったから。

電話の途中で鳴ってたアラーム音をてっきり電波が悪いんだと思ってたあたしは、携帯の電池を確認してなくて──…真っ暗になった携帯画面を見つめながら、またシクシクと泣き始めた。



初めから迎えに来てもらえるのは無理だって分かってたけど、100億分の1くらいは期待してた。

帰りたいって気持ちは本当だけど、それよりも優しくして欲しかった。



*

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設定タグ:超特急 , タクヤ , 草川拓弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ピカ | 作成日時:2016年5月30日 23時

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