兄と弟２

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side照史



望｢流星な、サッカー上手やで！ぼく教えてもらってんねん…！｣



淳太くんの弟、望がにこにこと話しかけてきた。



照｢流星すごいなぁ。望は流星と仲良くしてくれてるん？｣



望｢おん、ともだち！……やんね？｣



最後に少し不安げに流星を見やった望に、流星は小さくやけど頷いた。



望はそれを見ると耳を真っ赤にして照れながら、そっと何かを差し出してくる。



望｢あ、あんな、流星……ともだちやから、これ、あげる…｣



流星に代わって受け取った小包を開けると、中からイルカのキーホルダーが出てきた。



淳｢今日水族館いって、お土産に、ってのんちゃんが選んだんやで。


のんちゃんは色違いもってて、お揃いで付けたいんやって。｣



顔真っ赤でもじもじしてなんも言われへん望に代わって淳太くんが説明してくれる。



流星は黙ったまま俺の手からキーホルダーをとって、じーっと眺めてた。



照｢流星、嬉しい？｣



望に比べると表情の乏しい流星。やっぱり子どもの頃の環境のせいなんかな。



流｢………ありがと、｣



それでも、ぼそりと発した流星の言葉で気持ちはちゃんと届いたみたい。



望は満面の笑顔で淳太くん見上げて、淳太くんも、よかったなって微笑んでる。



流星に素敵な友達がいてホンマに嬉しいわ。

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