【星章学園】迷える羊【ヤンデレ】

第6匹 能ある羊は爪を隠す （下） ページ8

奴の目が俺を捉えた時、
奴はアンドロイドと化したのだ


「反撃開始」

瞬間、羊本は斬撃の如く飛び出し、俺に効果的かつダイナミックなプレスをかける。
このレベル…防御の要の水神矢と同等、それより上だ…！
「ほう、ディフェンスは完璧だなあ！今のDFのほとんどは入部当時は未熟だったんだ、そうだよな水神矢！ しかしお前は最初から最高レベルだとは！」
「…」
「いやちょっと！なんで俺に飛び火してるんですか！」
「どうだ羊本！選手として加入しないか」
このプレイに感動を覚えずにはいられない。
彼女の方を見…っ！？
上空！？
ズシャャッッ
「くっ！」
「…」
背後からのスライディング。
不意打ちだったがなんとか対応し切れたが…
「はははは！着地と同時にスライディングとはな！
前の学校ではサッカー部の選手だったのか？
やはりお前は選手がいいと思うぞ」
「…」
その目には感情がない。
無感動の美少女はディフェンスを再開する。
俺と羊本の足の攻防はデットヒートだ。
ババババッと0コンマ秒単位で俺の動きに完全一致する。
あまりの完璧なプレイに興奮に全身が突き落とされく…！
「素晴らしいプレイだ羊本！だがここで終わりだ!」
少々強引だが決める！
「だあああ！！」
ビュゥゥンン！！
ボールは加速をつけながらゴールへ伸びる！やった
「鬼道さんがオーバーヘッドだと…！？」

が、しかし。

「…」
すでに羊本は追いついていた。
「…」
彼女は細い足でシュートを止めてしまった
「反撃再開」
羊本は走り出す
「ならばお前のオフェンス、見せて見ろ!!」
俺は羊本の足下めがけて走り出す。
そして嫌らしい類いのプレスをかける。
「…」
絶賛無言中の羊本も負けじと動く。
「いいぞ羊本、その調子だ！」
キラリ
「！」
ダッ
!？いつの間に…！
「…！」
シュートが出る
ボールは勢いよくゴールに走る。
だが
バッ!!
シュゥゥ…
「シュートは比べてしまうと少々劣るな。しかし平均よりは少し上だな」
水神矢に目をやる。
ピピーッ!!
「終了!!」




「お疲れ様、羊本。すごくいいプレイだった。」
まだ無表情か…
!!
「そうですか？ありがとうございましたっ!!」
鈴のなる声が元気に響く。
目も感情が戻り表情も豊かになった。
そういえば本来の彼女はこっちだったな。




カチャカチャ
「王帝は…全体的に優れていて…うんうん
？あ、これ昔あったcmだ！懐かし〜
この子がすごい可愛いってあったなー
っえ？この子、Aちゃん？」

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たまたま落ちてた鉄パイプ

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