第27匹 数少ない友達 ページ34
そーっと玄関に向かい靴を履く。
彼は見てない、今なら行け「どこか行くのか？」
っ＿＿成龍！さっきまで二階にいたはずじゃ
…理由を繕わないと
「ごめん、言うの忘れてたけど友達が本戦進出の打ち上げしてくれるってことになったんだ」
「…男はいるのか？」
「いない」
胸がチクチクし出す。
泣きそう。
ごめんなさい、私は嘘を吐きました。男の人と2人で行くんです。
許さないかもしれないけど、どうか私を許してください。
「分かった。遅すぎるなよ」
「…いってきます」
ふう、何とか家から出れた。
場所はえっと、確かあの病院＿＿＿
「時間通りだな」
受付のベンチに座っていた彼＿＿灰崎君はスマホをいじっていた。
「えっと、ちょっと訊きたいんだけど」
「受付すんぞ」
病室は受付と近くて理由を訊けなかった。
「入るぞ」
ガララッ
私がいたような病室。
その病室にいたのは、
「茜ちゃん…！」
『もう会えないかもだけど、私と茜ちゃんは絶対に友達だよ』
『また会えるよ、きっと！』
そんな約束を神様は覚えていた。
私の数少ない友達。
でも茜ちゃんはまどろむような瞳を動かすことも、声帯を震わすこともなく、
何も無かった。何も反応しなかった。
「茜のこと知ってると思ってな…全部教えてくれ。茜のことも、お前のことも」
「…これで飲み物買って来て」
「後輩だからってパシらせんなよ」
ガララッ、パタン。
「茜ちゃん、覚えてる？羊本Aだよ。ほら、女の子あんまりいなかったから＿＿」
「…忘れる訳ないじゃない」
病人の固まっていた表情筋が崩れる。
「久しぶり、Aちゃん」
「…そっか、そういう事情なんだ」
茜ちゃんからアレスの天秤を抜けた後のこと全部聞いた。
ずっと入院してて、でも回復したけど今はまだ意識の無いフリをしなきゃいけないこと。
理由は訊かなかった。聞いちゃいけないような気がしたから。
「Aちゃん、逃げれたんだね。
…核心を思わずつかれた。
「あの人とは別れた。もうあんな関係は持ちたくないの」
「…そっか」
ガララッ
「買ったぞ。全部話せ」
プシュッ、ごくごく
「うん、分かった。言えること全て話すよ」
祝！10000hit記念！その1→←第26匹 燃え尽き残る灰のようだ
今日のヤンデレアイテム☆←
たまたま落ちてた鉄パイプ
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米野花子(プロフ) - リオンさん» 大歓迎です！ありがとうございます！ (2019年1月7日 0時) (
レス) id: 9d38e75142 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 米野花子さん» あの… お友達になりませんんか？ (2019年1月6日 22時) (レス) id: ab50be175b (このIDを非表示/違反報告)
米野花子(プロフ) - リオンさん» ありがとうございます！ヤンデレっていいですよね！ (2019年1月4日 12時) (レス) id: 9d38e75142 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 米野花子さん» ヤンデレ最高です！！ いつも見ています！ これからも頑張って下さい！ (2019年1月4日 11時) (レス) id: ab50be175b (このIDを非表示/違反報告)
米野花子(プロフ) - 青い闇の力さん» コメントありがとうございます！このような応援が私のモチベーションです！更新はあまり早くないですが続きを作って参ります！ (2019年1月3日 23時) (レス) id: 9d38e75142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：米野花子 | 作成日時：2018年10月14日 1時
