2話 ページ3
黒尾のことを気がつけば考えていたりと、意識はしているんだけど、明確に"好き"かどうかは自分でもよくわからない。
ただ、他の人より黒尾といる時間が妙に楽しくて、心がウキウキすると同時に、ちょっとだけ緊張してしまうから、好きといっているようなものかもしれないけど…
「ごめーん!これ運んでおいてくれない?」
『はーい』
お昼休憩、先生に荷物運びを頼まれて持ち上げるけど、うむ…これは中々に重たい。
大丈夫かな私…まあこれくらいいけるか、とヨタヨタになりながらも廊下を歩いていると、聞き覚えのある声とすれ違って、その後「お」と斜め後ろから声がする。
「Aか!ダンボールで姿隠れて見えんかった!」
『やぁ黒尾くん』
「お前ら先行っててー。
はいはい、そんな重たいものは俺に寄越しなさいよ、っと!」
まさか全部持ってくれるとは。
感激していると、「どこまで?」って言うから答えずに『こっちー』と誘導すれば素直についてくる。
「こんな重たいもん待って、肩大丈夫だった?」
『なんとかねー』
「コラコラ!軽率に回すな!」
実は私は肩をやってしまっている。
普通に動かす分にはまだ大丈夫だけど、重たいものや運動で激しく使うとちょっと危ない。
だから、小学校から中学まで続けていたバレーボールも泣く泣く辞めた。
「よいしょ…っと。」
『運んでくれてありがとね助かった。』
「イーエ。
あんま無理すんなよ。」
『案外丈夫なんでそんなに心配しなくても大丈夫っすよぉ!』
「いだっ!なんで背中叩くの!!!」
照れ隠しだっつーのバーカ。
黒尾は意地悪も言うし面倒くさいカマチョみたいな時もあるけど、真面目だし凄い優しい人、基本的にNOがない。
だからこそ、そこに甘えすぎているような気もして、ちょっとだけ謎の罪悪感に包まれていたり。
調子に乗りすぎないようにしなきゃ…黒尾の優しさを間に受けすぎては後戻りできなくなる…!
『……3年間も一緒に過ごしてきて、今更何言ってんだって
話なんだけどさ。』
「なんだって?」
『黒尾の髪の毛が今日もいいカンジって言ったの。』
「俺の髪の毛褒めんのあなたくらいよ…?」
『冗談だし。間に受けてんじゃないよ、ぷぷ。』
「…………帰る。」
『あー!拗ねないで!ごめんねぇ黒尾くん!』
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ちゃっぱ(プロフ) - 黒尾ファンさん» あかーしがいいアクセントになって場をかき乱してくれることを祈りましょう…(?)ありがとうございます( ; ; )💖 (4月15日 23時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - ❤❤❤ (4月8日 16時) (レス) id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 今回、赤葦くんが出てきて、これからどうなるかが、気になりますんで、これからも頑張ってくださいね。続き待ってるんで!!!!!応援してます (4月8日 16時) (レス) id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 黒尾ファンさん» クローさん現実にいて落ちない女なんていないし、クローさん以上にリアコで罪な男いる?って思って私の勝手な妄想で書かせていただいているので、そんな風に言っていただけてとっても嬉しいです( ; ; )ありがとうございます🙏✨ (4月2日 13時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - むのこさん» 大好きだなんて…🥹ありがとうございます( ; ; )💖 (4月2日 13時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2024年3月25日 16時