私と五条先輩の秘密【呪術廻戦】

45話 ページ46

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「おーっす」


「おはよう、悟。」


「五条、寝癖ついてんぞ。」


「え？あは、うける。」





高専にも冬休みっつーもんがあって、今日はその休み明けの初日。


全員実家に帰ってたから、こんなに顔合わさなかったのも珍しくて、どうにも久しぶりな気分だ。





「傑彼女できた？」


「私は中学の友達と遊んでたよ。」


「おい、無視すんな。」


「硝子は？」


「なんでお前らに話さなきゃいけないわけ。」


「まさか闇に手を染め……ジョーダンじゃないすか〜アハハ」


「そういう悟は？」


「……。


一生ゲームしてた。」



「お前友達いないもんな…可哀想に。」


「悟…いつでも私を誘えと休み前に言っただろ…？」


「うっせぇ！！！


……別にいーだろ。」





2人から顔を逸らして、窓の外を見れば、曇った空から雪が静かに降り注いでいる。


……今年の冬は一段と寒ぃ。






「……サングラスでよく見えなかったけど

悟…なんか顔色悪い？少し痩せたようにも見えるし。」



「……気のせいだろ。」



「…そっか。」







ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ!!!




「先輩たちー！おはようございまーす！！！
お土産持って来ましたよー！！！」


「灰原…もう少し静かにした方が…」





「灰原に七海じゃん、あけおめ〜」


「2人もいい冬休み過ごせた？」


「はい！もう楽しかったです！
七海と2人で初詣にも行ってきましたよ！」


「相変わらず2人は仲がいいね。」


「あ、お土産なんですけど味が3種類あってー…」



















「………Aさん、見つかりました？」




気づけばそこにいた七海の声に、俺は閉じていた目を開けた。


降り続ける雪がグラウンドを埋め尽くしていく様を、俺はボーッと見つめる。





俺が何も答えないから、七海は静かにため息をつく。




「……ほんと、酷い人ですよ





誰にも何も言わずに消えてしまうなんて。」




「……酷ぇのは俺だ。
好きな女1人守れねぇくせに、何が五条家当主だ。」



「…ちゃんと寝てます？
忙しかったのはわかりますが、体まで壊したら
あなた本当に……」



「七海も早くお土産選びなよー！
美味しいのなくなっちゃうよ！！！」



「………とにかく、無理しすぎないでください。
私も出来ることなら協力するので。」




七海はそれだけ残すと、灰原たちの方へ戻って行った。









そう、あの日以来Aは


静かに俺たちの前から姿を消した。

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