私と五条先輩の秘密【呪術廻戦】

33話 ページ34

「……おかしい。」


「どうかした？悟。」





京都陣営にぶつかって行っても、さっきから直哉の姿だけ見当たらねぇ。



アイツも二級呪霊討伐に向かってんだとしたら…






……いや、そうなってくると俺の中ではある一つの嫌な考えが脳をよぎる。





「……傑、あと任せていいか。」


「え、悟？」


「ちょっと野暮用」


「はぁ？

…ってもういないし。



こんな時に野暮用って何事だよ…」










俺が前にAにあげたブレスレット


肌身離さず付けとけって言ったのには理由がある。







「ｯ…クソ！」







あれは呪力を感知できる


身につけた人間の呪力の乱れがわかるようになってるんだ。






あれがあれば、離れていたとしても危機を察知することはできる。







で、そのことなんだけど


…やっぱ俺の予想は当たってるかもしれねぇ。







さっきから、Aの呪力が乱れまくってやがる…ｯ










……なんで






「……なんで、俺はこうなることが予想できなかった。」





直哉がいる時点で、Aを狙ってくるなんてことはわかりきっていたことで



でも、作戦会議の時…Aがあまりにも強い意志で、自分で戦いたいっていうから、俺はそれを信じたんだ。








誰も間違っちゃいねぇはずなんだ



でもきっと、俺が間違えた。



















「……遅かったやないの



悟くん。」







辺り一面には血飛沫




少し先には、七海がボロボロになって力無く木にもたれかかっている。










Aは



目を閉じて、直哉に担がれていた






その時、俺のこの目から


Aが酷く衰弱しているのがわかって。








「……五、条…さ……ｺﾞﾎｯ！
すみません…わた、しが……いたにも…関わらず…ｯ」



「なんや七三くん、まだ喋れる元気あったんか。」










今更、何を考えても遅い





ただただ今は、この目の前の状況を___











「あぁ、俺の肩におるこのドブネズミ？
いやな？神代家から帰還命令出てんねん、コイツ。

せやから俺が回収しに来たんや。




悟くんはなーんも心配せんでええよ！
ボロッボロで汚いけど死にはせえへんし！

…まあ、"ちょーっと"だけ遊んだけど。




これで悟くんもようやく金魚のフンとおさらばー…」










「…………………はは、そっか。


昔からお前のこと見逃して甘やかした俺が悪かったわ。








…"もう"、殺していいよな？」









____ぶち壊す。

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