私と五条先輩の秘密【呪術廻戦】

32話 ページ33

「Aさんは二級呪霊の捜索に徹してください。
この人の相手は私が___」




「させるわけないやろ。」




『七海！直哉から離れて…ｯ！！』









__皮肉にも、直哉はとても強い




私の大声に、七海は間一髪のところで直哉から振り下ろされた拳を避けた。







この感じ…



会っていない長い年月の中で




確実に強くなってる…っ








「…どうしたん？
そんなにビビって…随分と弱腰やないの。
昔はあんな反撃してきとったっちゅーに。




…いーや、ちゃうな。


あん時は、いつでも悟くんが近くにおったから
お前は無事でおれたんやったなぁ？」





『っ……』





「…五条さんとは長い付き合いなんですか？」





「なんや七三くん！
コイツと悟くんのお家事情知らへんの！！

…悪い子やなぁ、同級生にも教えてへんなんて。



しゃーない…俺が教えてたるわ。」






『ｯ！！
待って直哉！！！


それは…っ』





「うっさいねん雑魚が」







ﾄﾞｶｯ!!!






足で吹き飛ばされて、背中を強打したせいで口から血が飛び出る。




あぁ…この感じ、感触…懐かしい、なぁ……







じわり…と、嫌な記憶が蘇るように


地に手をつく私の視界にも、真っ赤な血が広がっていく。






「Aさんｯ！！！」



「余所見したらアカンやろ〜？」



「ｶﾞﾊｯ！！！」





『七海…ｯ！！！』






ダメ…やめて…七海は関係ない…っ



蹴りが入って痛むお腹を抱えて、なんとか立ち上がる…けど、あぁダメ…まともに動けないし、視界もぼやけてる…。







ｶﾞｼｯ！！！





髪の毛を掴み上げられて、ゴミを見るような目で見下ろされるこの感じ…よく、やられたっけ。






「A、さん…を…っ
離せ……ｯ！！！」




『七海…ｯ



ゔぁっ…！！』





「ええか七三くん、よーく聞いときや。





コイツはなぁ





神代家は呪術界の御三家、"五条家の血を引く家系"のくせに

悟くんに恋してもうた、哀れで救いようのない女なんや。」







「え…………」
















"「ダメなんだよ、お前と俺とじゃ。」"




"「………それでも、俺はお前のことが___」"















「有り得へんすぎて言葉も出ぇへんやろぉ？
ここは呪術界やで？
脳内お花畑すぎて高専にまで悟くん追いかけよるし。


でもコイツ、悟くんおらんとなーんにもできひんねん。
まさに"金魚のフン"！





…キショいねん、早よ死んでくれや。」





『……っ』

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